研究課題/領域番号 |
23K05375
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
脇 司 東邦大学, 理学部, 准教授 (50775963)
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研究分担者 |
石川 孝典 日本大学, 生物資源科学部, 研究員 (60504545)
萩原 富司 一般財団法人地球・人間環境フォーラム(研究推進ユニット), 研究推進ユニット, 研究官 (70521243)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 外来種 / 淡水魚 / カワヒバリガイ / 魚病学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、利根川水系に新たに侵入してきた外来寄生虫である尾崎腹口吸虫について、人為感染実験による在来魚(コイ科・ハゼ科魚類)への病害性の定量評価、本水系周縁部における本虫侵入地域の把握、さらに防除法の検討を行う。本虫の魚病被害から、日本の水産資源である淡水魚類を守り、その資源量の維持・管理に有益な情報を明らかにする。得られた情報を基に、本虫の防除と感染拡大防止策について、水産関係機関等へ提言したいと考えている。
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研究実績の概要 |
研究計画に沿って、関東地方を中心とした10か所以上における野外調査(徒手による採集・定置網の漁獲物等)によって、研究対象とした魚類を採集した。研究室に持ち帰り解剖したところ、魚類から感染が見られた地点とみられなかった地点をいずれも新たに確認できた。これにより、Hayashi et al.(2022)に続いて、吸虫の詳細な分布がより明らかになった。また、感染したカワヒバリガイを用いた感染実験を実施し、本吸虫のウグイ種苗に対する病害性を宿主の死亡状況により評価した。カワヒバリガイの感染状況の季節性を調査するため、利根川水系の1地点を選択し、構造物を複数設置した。今後は、これらを定期的に取り上げることで、カワヒバリガイの感染動態を追跡する。これと並行して、魚類の定期サンプリングを実施しており、本吸虫種の感染の高まる時期を特定する。一方で、形態の類似した種が吸虫には多いため、本吸虫の種特異的な形態を整理して実体顕微鏡下で種判別する必要が出てきたため、DNAバーコードと形態観察を併用した調査を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請した研究計画に沿って実施し、野外調査と感染実験を実施した。さらに、カワヒバリガイの感染の季節性を調査するための野外実験を調整し、開始した。魚類の定期調査も実施し、計画通りのサンプリングが実施できている。さらに、現時点で英語論文を1編投稿準備中である。
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今後の研究の推進方策 |
現在、おおむね順調に研究は継続しており、魚類の分布調査と定期調査、カワヒバリガイの定期採集を続ける予定である。なお、カワヒバリガイの季節性を調査するための構造物の設置場所の2か所目を新たに検討し、吸虫の感染動態の季節性を調べる予定である。
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