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サケ放流用種苗および養殖魚に適用可能な新規外部寄生虫駆除技術の基盤構築

研究課題

研究課題/領域番号 23K05381
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分40040:水圏生命科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

笠井 久会  北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (50399995)

研究分担者 工藤 秀明  北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (40289575)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードミズカビ病 / Saprolegnia / イクチオボド症 / 駆虫 / 魚類原虫病 / 魚類寄生虫病
研究開始時の研究の概要

開放的環境で実施される魚類増養殖において,原虫・寄生虫病および真菌病に有効な薬剤は乏しく対処が難しい。本研究は,広域スペクトル抗原虫・寄生虫・真菌薬の開発を行い,その作用機序を明らかにしていくものである。本研究で期待される成果は,原虫・寄生虫病および真菌病のまん延防止へとつながる基盤的な情報となり,放流用種苗や養殖魚の安定的な生産に重要かつ直接的な貢献をもたらす。

研究実績の概要

開放的環境で実施される魚類増養殖において,原虫・寄生虫病および真菌病に有効な薬剤は乏しく対処が難しい。過去には駆虫剤としてホルマリンが広く用いられてきたが,2003年の薬事法改定により使用禁止となって以降,ホルマリン同様の広域スペクトル抗原虫・寄生虫・真菌薬の開発が切望されている。ホルマリン(有効成分ホルムアルデヒド)のようにアルデヒド基を有する化合物がその候補になり得ると考え,まずミズカビ病原因菌であるSaprolegnia属菌7株を対象に,モノアルデヒド(アセトアルデヒド,ペンタナール等)およびビスアルデヒド(グリオキサール,マロンジアルデヒド等)を用いた最小発育阻止濃度(MIC)測定試験を実施し,化学物質の構造と活性の相関について検討した。その結果,側鎖が小さい化合物が高い活性を示す傾向が認められた。また,供試したアルデヒド類より,ホルムアルデヒドよりも低濃度で殺菌効果を発揮する化合物を見出した。さらに,その殺菌効果は反応温度(10-20℃)の影響を受けないことを明らかにした。サケ科魚やコイ,アユ等の卵は,上記水温帯にて飼養するため,卵期のミズカビ病防除に本化合物が有効であることが考えられた。
サケ稚魚や卵に対する毒性の指標として,それらに対する半数致死濃度をプロビット法により求めた結果,当該の化合物はホルムアルデヒドよりも低値であること,卵は稚魚よりも高い耐性を有することが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた計画のうち,in vitroで実施する試験はおおよそ終了した。次年度以降は卵や稚魚を用いた試験を計画している。

今後の研究の推進方策

本研究は予定通り進展しており,本研究で見出した化合物の作用機構と魚に対する影響を詳しく調べ,実用化を見据えた知見の集積を加速する必要がある。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Efficacy of Methyl Pyruvate, Hydrogen Peroxide, Praziquantel, and Percarbonate Soda chemical reagents on survival of fish lice (Argulus metanauplii)2023

    • 著者名/発表者名
      Masautso Sakara, Jun Nagata and Hisae Kasai
    • 学会等名
      令和5年度日本魚病学会秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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