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発生初期の栄養状態による魚類の代謝制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K05403
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分40040:水圏生命科学関連
研究機関国立研究開発法人水産研究・教育機構

研究代表者

吉永 葉月  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), 研究員 (40830154)

研究分担者 山本 剛史  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), 主幹研究員 (60372033)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードニジマス / 初期栄養 / 栄養代謝
研究開始時の研究の概要

ほ乳類において、発生初期の栄養状態が将来にわたって代謝に影響を及ぼすことが知られている。申請者らは、ニジマス仔魚が外部栄養を摂取し始める餌付け期に植物性原料を配合した飼料(植物飼料)を経験すると、成長後の植物飼料摂取時の成長率が改善することを確認したが、代謝制御に及ぼす詳細な影響は不明瞭なままである。本研究では餌付け期に植物飼料を経験したニジマス稚魚を用いて飼育試験を行い、成長や消化酵素活性、代謝関連遺伝子の発現を分析する。それらの結果から、発生初期の栄養状態が成長後のニジマスの栄養代謝に及ぼす影響を明らかにする。

研究実績の概要

ほ乳類では、発生初期の栄養状態が将来にわたって代謝に影響を及ぼすことが知られている。魚類においても、近年の研究によって、発生初期の栄養状態がその後の成長やいくつかの代謝関連遺伝子の発現に影響することが示唆されているが、その制御機構や栄養代謝の変化の詳細は不明である。
本研究では、植物性原料を配合した餌付け飼料をニジマス仔魚に与えることで、魚粉を主原料とした標準的な飼料と対照的な低栄養状態に仔魚を曝露する。その低栄養状態を経験したニジマスにおいて、成長後の代謝制御の変化を明らかにすることを本研究の目的とする。
今年度は、ニジマス仔魚の栄養要求に基づき、植物性飼料原料である大豆油かすと魚粉をそれぞれ主原料とする餌付け用植物飼料と標準飼料を作製した。ふ化後に仔魚が飼料を摂餌し始める「餌付け期」のニジマスに3週間両飼料を与え、餌付け開始および終了時に測定と魚体のサンプリングを行った。餌付け用植物飼料を経験した群は、餌付け用魚粉飼料を与えられた群よりも餌付け期間終了時の体重が小さく、低栄養状態に置かれたことが確認できた。3週間の餌付け期間の後は魚粉を主体とした標準飼料で飼育し、消化管や形態がほぼ完成した状態の稚魚まで養成した。現在、得られた稚魚を用いて、魚粉を主原料とする標準試験飼料および植物試験飼料を10週間給餌する飼育試験を行っている。本飼育試験結果から、成長率や飼料効率、摂餌率を評価することで、餌付け期の栄養状態が将来の成長に及ぼす影響を評価する予定である。さらに飼育試験で得られた魚体サンプルを、魚体成分分析、消化酵素活性の測定、組織観察および代謝関連遺伝子の発現解析に供することで、代謝制御に及ぼす影響を生化学的および分子生物学的手法を用いて消化生理の側面から解析する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通りに作製した魚粉主体飼料と低魚粉飼料を餌付け時期のニジマス仔魚に給餌することで、発生初期に植物性飼料を経験した稚魚を得た。この稚魚を用いた10週間の飼育試験を現在実施しており、順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

現在行っている飼育試験の結果から発生初期に植物飼料を経験したニジマスにおける成長の評価を進めるとともに、得られる魚体サンプルの分析を実施する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 月刊アクアネット2024年3月号(低魚粉飼料で育種すべきか)2024

    • 著者名/発表者名
      山本剛史
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      湊文社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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