研究課題
基盤研究(C)
慢性化した大規模自然災害のもとでの農業農村政策は、農業生産だけに目を向けるのではなく、そこに住む人々の幸福度を持続的に向上させるものでなくてはならない。そのためには、災害の影響を多元的に捉え評価することが必要である。本研究では、まず、自然災害リスクの変容プロセスを的確に捉え、それに応じた既存の影響評価手法の高度化を試みる。そしてその方法を、自然災害に対して脆弱とされてきた農村の再評価や、防災ノウハウの移転という視点に立った各国間の比較分析に適用する。最後に、得られた成果を取りまとめ、新しい自然災害リスク下での農村整備計画や農村開発計画において何を考慮すべきかという政策要件を明らかにする。