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フードシステム複線化のための食農システムの構築とフードポリシーに関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K05423
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分41020:農業社会構造関連
研究機関宇都宮大学

研究代表者

西山 未真  宇都宮大学, 農学部, 教授 (70323392)

研究分担者 神代 英昭  宇都宮大学, 農学部, 准教授 (60431699)
シュレーガ ベンジャミン  宇都宮大学, 農学部, 助教 (90943605)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードローカルフードシステム / フードポリシー / 地域食堂 / 子ども食堂 / フードバンク / 食料不安 / 食料安全保障 / フードシステム / 食農システム / フードセキュリティ / 食料主権
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、フードシステムの複線化を実現するため、ローカルフードシステムの成り立つローカルの範囲を明らかにし、その範囲の中でどのようなローカルフードシステムの取り組みが形成され、それをどのような担い手が機能させているのかを具体的に明らかにすることである。本研究は、フードシステムの複線化としてのローカルフードシステム構築のために、具体的に成立する場と担い手の情報を明らかにする重要な研究として位置づけられる。その際に有効と考えられるのが、北米で進むフードポリシーの考え方であり、船先進事例の調査も実施しながら、日本への適応の方策を検討する。

研究実績の概要

2023年度は、フードポリシーに関する論文整理とローカルフードシステムの実態調査を、墨田区と栃木県益子町で実施した。
墨田区では、第一次産業のない地域であるがゆえに、食料不安の高さが顕著である。一般的なローカルフードシステム(食と農が直接結ぶ関係)は、非常に脆弱であるものの、そうした環境を改善するための「食育」活動が盛んであり、日本型フードポリシーの実践版として注目に値する。したがって、墨田区で主催している食育推進リーダー養成講座での調査を3回実施した。墨田区での食の位置付け、フードポリシー的な取り組みの整理、進捗状況等を把握することができた。加えて、遠隔型地域におけるローカルフードシステムの把握の一環として、「すみだ青空市やっちゃば」での出店とコンポストモニター募集をおこなった。4名の方がコンポストのモニターに名乗りを上げてくれた。引き続き、フォローをしていく。
栃木県益子町での調査は、2023年7月から2024年1月にかけて実施した。ローカルフードシステムに関する地域資源とステークホルダー調査と、益子町農業戦略会議に参加し、益子町版フードポリシーを進めるための農業戦略計画に向けての計画案を提出した。ステークホルダー調査では、道の駅ましこ、益子町学校給食センター、社会福祉協議会(子ども食堂、フードバンク関連)、なないろこども食堂などへの調査を複数回行い、ローカルフードシステムとしての地域資源とステークホルダーを結ぶマップを作成した。
益子町大平地区では、地域の行事食に関する調査を実施し、それを踏まえて、地域食堂を実施し、地域の行事食の再現を行った。地域食堂がきっかけで、地域の食が見える化し、農村地域でも乖離していた食と農が結ばれる状態で地域食堂が開催可能となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度前半は研究を進めることができず、スロースタートとなったが、後半に集中的かつ継続的に調査を実施することができたため、概ね順調に進められているといえる。フードポリシーの文献調査の結果の一部を学会で報告し、学会誌論文に取りまとめた(農業市場研究)。研究分担者との連携があまり進められていない点は、今後改善していくべきポイントである。共通の職場というメリットをいかし、隙間時間を活用して、研究連携を進めたい。

今後の研究の推進方策

2024年度は、益子町での調査を重点におく。以前に実施したアンケートの追加分析を行い、地域の食と農についての聞き取り調査も実施する。加えて、2023年度からのステークホルダーと地域資源の調査も継続し、2024年度末には、益子町のローカルフードシステムの実態把握とその特徴把握を行う。
同時に、高知県四万十町での地域の食の継承に関する調査を実施する。墨田区での調査も引き続き実施する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Navigating precarious foodscapes: discourses and everyday practices of eating chicken meat in Japan2024

    • 著者名/発表者名
      Schrager Benjamin
    • 雑誌名

      Food, Culture & Society

      巻: 0(0) ページ: 1-20

    • DOI

      10.1080/15528014.2023.2301636

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Precarious foodscapes: life, caring, digitization, and labor in the face of deepening food crises2024

    • 著者名/発表者名
      Barnes Christine、Schrager Benjamin
    • 雑誌名

      Food, Culture & Society

      巻: 0(0) ページ: 1-13

    • DOI

      10.1080/15528014.2024.2306432

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] フードポリシーに基づいてローカルフードシステムを形成するための現行基本法改正に必要な視点2023

    • 著者名/発表者名
      西山未真
    • 雑誌名

      農業市場研究

      巻: 127 ページ: 39-51

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Successes and challenges of a university-based agroecological community garden and educational program in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Schrager Benjamin、Ikeda Hiroki、Yukitsugu Takahashi
    • 雑誌名

      Journal of Agriculture, Food Systems, and Community Development

      巻: 12(4) ページ: 1-15

    • DOI

      10.5304/jafscd.2023.124.011

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A critical agrarian approach to food crises: Social distance as a specific food crisis arising from the COVID-19 pandemic in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Schrager Benjamin、Kondo Chika
    • 雑誌名

      Environment and Planning E: Nature and Space

      巻: 0(0) 号: 2 ページ: 1-21

    • DOI

      10.1177/25148486231194835

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Researching Corn in Iowa and Beyond2023

    • 著者名/発表者名
      Schrager, B.
    • 雑誌名

      Rootstalk

      巻: IX (1) ページ: 66-70

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 現行農業基本法の改正に必要な視点 ―食と農の関係からのアプローチ―2023

    • 著者名/発表者名
      西山未真
    • 学会等名
      日本農業市場学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本の和牛ブランドに対する新型コロナウイルス感染拡大の影響2023

    • 著者名/発表者名
      シュレーガベンジャミン・神代英昭
    • 学会等名
      共生社会システム学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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