研究課題
基盤研究(C)
近年、持続可能で公正な社会への転換に向けて、食を切り口に/食の多面的機能を根拠に、健康と環境と社会のあり方をガバナンスする、都市圏を中心とする総合的地域食政策に関心が集まっている。本研究は、欧州諸都市で形成・展開する地域食政策を政治過程と捉え、オランダ・ベルギー・イタリア・デンマーク・英国等の諸都市の先進事例を対象に、諸主体の行動と当該地域の政治経済的構造や社会文化的背景との相互規定性に注目しながら、地域食政策ガバナンスの動態を詳細に分析し、ガバナンス上の課題を国際比較的に論述する。その成果は、周回遅れの日本の諸都市における地域食政策の構築に向けて重要な示唆となるだろう。