研究課題
基盤研究(C)
生乳取引の主要指標となっている乳脂肪について、その構成要素である脂肪酸にまで評価レベルを深化させることによってみえてくる酪農の生産技術の課題を明らかにし、生産物である生乳の質的評価への影響を解析する。生産技術については、乳量水準の飛躍的向上を実現したが、乳脂肪率が低下する問題が顕在化してきた。それに対応して脂肪酸コントロールという新たな技術的取り組みの可能性と経営的意義を明らかにする。さらに、脂肪酸組成が生乳の風味や機能性に関与するという科学的知見が、生産者と消費者にどのような行動変容をもたらすのかを明らかにする。以上を踏まえて、脂肪酸組成を考慮した乳質評価と新たな酪農像を展望する。