研究課題
基盤研究(C)
カリウムなどの肥料成分に富む木質燃焼灰は、化学肥料の代替として実用化に必要な基礎研究が進むことによって、バイオマスエネルギー利用の推進と、国産肥料の開発・供給を両立する貴重な資源になり得る。資源としての優れた特性を有するにも関わらず、木質燃焼灰に含有する「栄養元素の肥料効果の不確実性」と、「重金属に関する情報の欠如」が要因となって、肥料として活用されずに、ほとんどが廃棄物として処分されている。本研究では、①木質燃焼灰に含まれる栄養・有害元素の溶解性の機構を、化学形態の観点から明らかにし、②燃焼過程や肥料化に必要な酸性中和処理が、元素の溶解性や化学形態に及ぼす影響を検証することを目的とする。