研究課題/領域番号 |
23K05492
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
山本 昭洋 宮崎大学, 農学部, 准教授 (30452915)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | シバ / 塩類集積土壌 / 耐塩性 / 遺伝資源 / 沙漠化 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでシバの耐塩性機構は塩類腺からの塩排出量に規定されるとされていたが、研究代表 者らは塩排出以外の複数の要因も耐塩性に関与する可能性を報告した。本研究では、シバ遺伝資源を用いて、適合溶質を網羅的に分析することによりシバの耐塩性機構解明を目指す。また、シバ種間で異なるバイオマス生産能力や土壌被覆能力の違いが塩類集積土壌の改善に与える影響を調べ、現地での実証実験に資する知見を得る。
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研究実績の概要 |
これまでシバの耐塩性機構は塩類腺からの塩排出量に規定されるとされていたが、研究代表者らは塩排出以外の複数の要因も耐塩性に関与する可能性を報告した。本研究では、シバ遺伝資源を用いて、適合溶質を網羅的に分析することによりシバの耐塩性機構解明を目指す。また、シバ種間で異なるバイオマス生産能力や土壌被覆能力の違いが塩類集積土壌の改善に与える影響を調べ、現地での実証実験に資する知見を得ることを目的に行っている。 シバの耐塩性機構について、ストレス環境下で機能するとされる適合溶質を分析した。供試したシバ属は3種(Zoysia japonica, Zoysia matrella, Zoysia pacifica)でそれぞれ1系統を用いた。プロリンは塩ストレスの強さだけでなく処理期間により蓄積の程度が異なることがわかった。塩ストレス環境下で機能するとされるポリアミンは、塩ストレスにより変動したが、耐塩性に与える影響については追試験が必要と思われた。無機元素、特にNaについてはこれまでの研究結果と同様であった。 シバの土壌からの塩類収奪量や土壌の被覆能力についての試験については、個体の塩収奪量、バイオマスの大きさ、種間の耐塩性の強さ、シバの1次特性である土壌の被覆能力(被度)について解析を進め、これまでの研究結果とあわせて、実験系に問題ないことが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
適合溶質の分析については、解析済の物質は少ない。一方、シバの土壌からの塩類収奪量や土壌の被覆能力についての実験は、予定よりも実験項目を多く実施でき、データ収集も進んだ。 現在のところ順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
適合溶質の分析については、分析が遅れている物質の解析を進める。シバの土壌からの塩類収奪量や土壌の被覆能力については、複数個体による収奪や根系の発達などより詳細なデータを得られる実験系を確立する。芝草遺伝資源の収集については、秋期にエジプトを訪問し、現地研究者と進める。
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