研究課題/領域番号 |
23K05503
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
|
研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
村井 良徳 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (30581847)
|
研究分担者 |
谷 健一郎 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究主幹 (70359206)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 高山植物 / 石灰岩 / 化学分析 / 地質 / 植生 / 多様性 / フェノール化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高山の石灰岩地に自生する植物の多様性や環境適応機構などを明らかにするため、日本アルプス内の一部の山域をモデル地域として、石灰岩の分布範囲の特定や、石灰岩地とその周辺の非石灰岩地に自生する植物のリスト化などを、様々な手法を用いながら、植物学および地学分野の研究者の合同調査を行うことで推進する。さらに、自生地から採集した植物や岩石・土壌をはじめとして、国立科学博物館の標本資料や筑波実験植物園で栽培しているリビングコレクションも活用した化学分析などを行うことにより、石灰岩が植物の生理生態に与える影響についても調査する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、高山の石灰岩地に自生する植物の多様性や環境適応機構などを明らかにするため、本州中部の一部の山域をモデル地域として、植物学および地学分野の研究者が合同調査を行いながら、石灰岩の分布範囲の特定や、石灰岩地とその周辺の非石灰岩地に自生する植物のリスト化などを、植生調査やマッピングのためのドローン撮影をはじめとする様々な手法を用いて研究を推進している。石灰岩地には、日本固有種や絶滅危惧種なども多く自生することが知られているが、包括的な植物相の解明をはじめ、詳細な石灰岩の分布範囲、石灰岩地への各種植物の環境適応機構などは、十分に研究が行われておらず、不明な点が多いため、これらの解明を目指して研究を行っている。また自生地調査に加えて、自生地から採集した植物や岩石・土壌をはじめとして、国立科学博物館の標本資料や筑波実植物園で栽培しているリビングコレクションも活用して、化学分析などを行うことにより、石灰岩が植物の生理生態に与える影響について調査を進めている。 本年度は、北アルプスの白馬岳や水晶岳周辺の石灰岩地およびその周辺の非石灰岩地のエリアでの調査を実施して、当該エリアの植物のリスト化を推進しながら、植物および岩石サンプルの収集を行った。また本州中部との比較として、北海道の一部の山域でも調査を実施した。植物サンプルについては、含有する化学成分の分析に着手すると共に、栽培実験も開始している。また岩石サンプルの分析にも着手した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査研究を着々と推進しており、既に石灰岩地およびその周辺の非石灰岩地での植生調査をはじめ、研究用サンプルの収集や、それを利用した化学分析なども進んでいるため、おおむね順調に進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
既に調査を行っている山域については、植物リストをまとめながら、必要に応じて追加調査も実施する。また許可申請に時間がかかり未調査の山域もあるため、次年度に許可を得て、調査を行う予定である。 また今後は、既に入手した植物および岩石サンプルを利用した化学成分分析を行いながら、未調査地から新たなサンプルの入手、さらに標本資料や栽培中のリビングコレクションなども活用しながら、石灰岩地植物の環境適応機構に関する調査も進める予定である。
|