長期間の穀物給与を特徴とする黒毛和種の肥育では、内臓諸器官に大きな負担を強いており、出荷される黒毛和種のと畜検査では種々の疾病が観察される。本研究は、農家にとって大きな損失となり得るこのような疾病の発生低減を目的として実施する。分析の対象とする疾病は、発症率の比較的高いものを取り上げ、疾病の発生に対する遺伝的な影響の程度を統計学的なアプローチにより推定する。また、最近年のデータを意図的に削除した部分データのみを分析対象とすることで、最近年のデータを今後起こりうる結果として位置づけ、部分データからどの程度最近年の状況が予測できるか試み、実際の改良への適用を目論む。
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