研究課題/領域番号 |
23K05527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
福森 理加 酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (60721694)
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研究分担者 |
及川 伸 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (40295895)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 子牛 / 腸管透過性 / 糖代謝 / 離乳 / GLP-2 / 下痢 / 消化管ペプチド / リーキーガット |
研究開始時の研究の概要 |
乳用子牛の下痢による発育遅延の問題は未だ解決されていない。これは、消化管の消化機能・形態学的発達に伴う適切な離乳移行が行われず消化不良や異常発酵に伴う消化管バリアを損傷させていることに原因がある。本研究では、腸管バリア機能を高める消化管ペプチドであるGLP-2の血中濃度を高めるための栄養戦略として、グルタミン、グルコースおよび酪酸に着目し、離乳移行期におけるこれら栄養素の動態や補給効果を検討する。また、各種栄養素の組み合わせ、形状、プレバイオティクスによって最適な補給効果を検討する。これにより、子牛の消化管機能を高めスムーズな離乳移行を行うための技術開発につながることが期待できる。
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研究実績の概要 |
子牛の離乳時期におけるリーキーガットのリスクを評価するために、クロム経口投与法によって離乳前後の腸管透過性の変化を評価した。あわせて、腸管透過性と栄養代謝との関係性を評価するために、静脈内インスリン投与試験および静脈内グルコース負荷試験を行った。出生後の初乳給与は免疫の付与のみならず、腸管発達形成に大きな影響を持つ可能性が考えられたため、成分の異なる初乳を与えた子牛において成長に伴う上記項目を評価した。結果として、初乳成分は糖代謝能に影響を及ぼさなかったが、インスリン投与による血中グルコース濃度の低下面積は4週齢で最も大きく、成長に伴い低下した。グルコース負荷によるインスリン分泌応答は6週齢で最も大きく、その後低下し、8週齢の離乳後に再度増加した。腸管透過性の評価や血中消化管ホルモン濃度について、現在解析中であり、糖代謝能との関連性を評価する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
離乳前後の子牛の消化管発達に関するデータを順調に集積することができた。分析については未測定のものがあり、解析を進めて学会や論文での発表を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
糞便細菌叢との関連を解析する。増体・疾病(下痢・肺炎)といった生産成績と糞便細菌叢、腸管透過性との関係性を解析し、成績が良好な個体における特徴を捉えることを目標とする。
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