研究課題/領域番号 |
23K05562
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
塚本 篤士 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (00647175)
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研究分担者 |
伊藤 哲郎 麻布大学, 獣医学部, 助教 (20468888)
富安 博隆 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (70776111)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 化学療法 / ドラッグリポジショニング / 悪性腫瘍 / 犬 / 腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
抗がん剤による化学療法は、多くの悪性腫瘍において基盤的な治療法となるが、新たな抗がん剤の開発は多大な年月やコストを要するとともに、実用化に対して極めて高いハードルが存在する。本研究では犬悪性腫瘍に対する治療法を早期に臨床応用することを目的とし、既存薬の副作用を主作用に転換するドラッグリポジショニングによって新たな化学療法を開発する。犬悪性腫瘍細胞株を用いて獣医臨床現場で使用されている既存薬の中から抗腫瘍作用を有する薬剤を探索する。絞られた候補薬剤について前臨床評価を行った後、臨床評価を行い、その抗腫瘍効果を明らかにすることで、新たな化学療法を実用化することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では犬悪性腫瘍に対する治療法を確実かつ早期に臨床応用することを目的とし、既存薬の副作用を主作用に転換するドラッグリポジショニングによって新たな化学療法を開発する。犬悪性腫瘍細胞株を用いて候補薬剤の薬効評価を実施するとともに、その作用機序を解明し、化学療法に適した薬剤を絞り込む。得られた候補薬剤について、マウス異種移植モデルを用いた前臨床評価を実施する。これらの評価を踏まえ、犬悪性腫瘍症例を対象とした臨床試験を行い、その抗腫瘍効果を明らかにすることで、新たな化学療法を早期に実用化することを目指す。 本年度は犬悪性腫瘍の新規治療薬となりうる候補薬剤をピックアップするため、細胞株を用いて既存薬ライブラリーのハイスループットスクリーニングを実施した。その結果、犬悪性腫瘍細胞株で顕著な細胞増殖抑制効果を示す薬剤が複数得られている。また、犬悪性腫瘍細胞株におけるアゾール系抗真菌薬の効果に関して、作用機序の解析を行った。in vivoで候補薬剤の抗腫瘍効果を検証するために、犬悪性腫瘍細胞株を移植した担癌マウスの試験系を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既存薬ライブラリーを用いたハイプスループットスクリーニングを実施したことより、候補薬剤の絞り込みを効率よく行うことができている。犬メラノーマ細胞株において抗真菌薬が抗腫瘍効果を示す可能性を明らかにし、成果を学会で報告した。また、犬悪性腫瘍細胞株を移植した担癌マウスの試験系を検討し、一部の候補薬剤については薬効評価を進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
まずはハイスループットスクリーニングの結果をまとめ、犬悪性腫瘍に対する新たな治療薬の候補薬剤を絞り込む。絞り込まれた候補薬剤について、細胞増殖抑制効果の作用機序を解明するとともに、既存の治療薬との作用比較を行う。また、in vivoでの抗腫瘍効果を検証するために、犬悪性腫瘍細胞株を移植した担癌マウスにおいて薬効評価を実施する。これらの結果を踏まえ、獣医療現場で臨床応用の可能性のある薬剤を明らかにする。
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