研究課題/領域番号 |
23K05568
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
村瀬 敏之 鳥取大学, 農学部, 教授 (20229983)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 抗菌薬耐性 / 大腸菌 / 鶏 / 抗菌薬耐性菌 / 養鶏場 / 存続 / 要因 / 対策 |
研究開始時の研究の概要 |
畜産生産の現場存在する抗菌薬耐性菌(薬剤耐性菌)は、畜産物とともに食材に混入する可能性があるため、耐性菌はワン・ヘルス(One Health)の課題の一つである。一方、耐性菌の生産現場に長期間存在し続けることが知られている。本研究では、抗菌薬の適正使用とは異なる観点で耐性菌の汚染予防対策に資するため、家禽が腸管菌叢として保菌する大腸菌の耐性株に着目し、家禽の腸管や飼養環境への定着、耐性遺伝子の伝達に関与する因子を明らかにする。
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研究実績の概要 |
採卵鶏農場(1農場)の飼養環境から分離された大腸菌378株についてパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)パターンをもとに遺伝的に近縁でない株を選抜し、第3世代セファロスポリンとしてセフチオフル、キノロン系薬としてナリジクス酸及びエンロフロキサシンを用いて薬剤感受性試験を実施し、各薬剤に耐性を示す菌株の特定を試みた。セフチオフル耐性株は存在しなかったため、β-ラクタム系薬のアンピシリンを用いて薬剤感受性試験を実施したところ耐性と判定された株が得られたため、このうち50株について耐性遺伝子blaTEMの保有を検討した。その結果、23株において本遺伝子が確認された。エンロフロキサシンに対する感受性が減弱していた菌株及び耐性株(最小発育阻止濃度が0.25 mg/mL以上)について、プラスミド媒介性キノロン耐性(plasmid-mediated quinolone resistance, PMQR)遺伝子の保有を検討した、その結果、4株においてqnrS遺伝子が確認された。肉用鶏農場(4農場)の大腸菌症例から分離されたPFGEパターンがたがいに異なる31株のうち、18株がセフチオフルに耐性で、blaCTX-M-2, blaCTX-M-14, blaCTX-M-65もしくはblaCMY-2を保有していた。これらのうち3株がPMQR遺伝子のうちaac(6’)-Ib-crを、また他の1株がoqxABを保有していた。エンロフロキサイシン耐性株ではgyrAまたはparC遺伝子のキノロン耐性決定領域にアミノ酸置換を伴う塩基配列の変異が認められた。以上の通り、採卵鶏農場由来大腸菌分離株では基質拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生株は認められなかったが、肉用鶏大腸菌症由来株には多数認められた。PMQR陽性株はいずれの群においても分離頻度は低かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
採卵鶏農場由来株においてセフチオフル耐性株が認められなかったため、改めてアンピシリンを用いた感受性試験を実施する等計画の変更をする必要があったことから、当初の計画より進捗がやや遅れる結果となった。採卵鶏の大腸菌症由来株と健康な肉用鶏由来株を供試する必要があったが上記理由により実施に至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
採卵鶏の大腸菌症由来株と健康な肉用鶏由来株を供試し、当初の計画通りβ-ラクタマーゼ(bla)遺伝子及びプラスミド媒介性キノロン耐性(plasmid-mediated quinolone resistance, PMQR)遺伝子の有無、染色体上のキノロン耐性決定領域の塩基配列の決定を行う。また、PMQR陽性株は少ないので、同じ農場で調査を行った際に分離されたサルモネラについてPMQR陽性株の存否を検討することとする。
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