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犬の慢性腸炎からリンパ腫への進展:悪性化に寄与する遺伝子の同定と診断・治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K05573
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関酪農学園大学

研究代表者

大田 寛  酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (50431333)

研究分担者 横山 望  北海道大学, 獣医学研究院, 助教 (60599059)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード慢性腸炎 / 小細胞性消化器型リンパ腫 / RNA-seq / 発現上昇 / 消化器型リンパ腫 / 上皮内リンパ球 / セリアック病
研究開始時の研究の概要

犬の慢性腸炎は腸粘膜へのリンパ球の浸潤を特徴とする腸の慢性炎症性疾患であり、持続的な下痢による消化吸収不良を呈する。慢性腸炎の予後は様々であるが、一部の症例では難治性となり死に至る。慢性腸炎が難治性となる背景の一つに、腸炎からリンパ腫という腫瘍性疾患への進展の可能性が挙げられる。本研究では、「腸炎から消化器型リンパ腫への進展」という仮説を立て、悪性化に関わる遺伝子発現の変化を明らかにし、新規診断マーカーの開発、治療ターゲットの創出に発展させることを目的とする。

研究実績の概要

2023年度は、腸炎症例8例、小細胞性消化器型リンパ腫4例の腸粘膜生検組織を用いて、網羅的な遺伝子発現解析手法であるRNA-seq解析を行い、小細胞性消化器型リンパ腫で有意な発現の変化(2倍以上、または1/2以下)を認める遺伝子を抽出した。その結果、小細胞性消化器型リンパ腫で有意な発現上昇を認める遺伝子が28遺伝子、有意な発現低下を認める遺伝子が7遺伝子抽出された。小細胞性消化器型リンパ腫で有意な発現上昇を認めた28遺伝子のうち、リンパ球の活性化や腫瘍化と関連する遺伝子が7つ認められた。これらの7つの遺伝子の発現をリアルタイムPCRで確認(バリデーション)するため、上記のRNA-seq解析で用いた症例と異なる症例の腸粘膜生検組織からTotal RNAの抽出およびcDNAの合成を行なった。現在までに、組織学的に正常な腸粘膜7例、腸炎症例の腸粘膜10例、小細胞性リンパ腫症例の腸粘膜9例のcDNA合成を終えており、上記7遺伝子の発現をバリデーションする準備ができている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は、RNA-seq解析を行いて腸炎と消化器型リンパ腫で発現が異なる遺伝子を抽出することを計画しており、その目標はおおむね達成された。また2023年度から2024年度にかけてリアルタイムPCRで遺伝子発現を確認(バリデーション)する計画であったが、既に解析するサンプルの調整は終えており、2024年6月までに解析が終了する予定である。

今後の研究の推進方策

2023年度にRNA-seq解析で抽出され、リアルタイムPCRで遺伝子発現の上昇が確認(バリデーション)された遺伝子のうち、特にリンパ球の腫瘍化に関連することが予想される遺伝子を選定してin situ hybridizationによる局在解析・発現解析を行う。
また、大細胞性消化器型リンパ腫症例のRNA-seq解析を追加する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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