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エクジステロイドによる器官形成制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 23K05590
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42030:動物生命科学関連
研究機関神戸大学

研究代表者

影山 裕二  神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 准教授 (90335480)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードショウジョウバエ / 器官形成 / 変態 / エクジソン / 細胞分化 / 細胞死 / 胚発生
研究開始時の研究の概要

動物の発生では、前後軸や背腹軸をはじめとする細胞の位置情報にもとづき細胞運命の決定と分化が厳密に制御されているが、これら位置情報とは独立に、ホルモンによる時間軸に沿った器官形成のタイミング制御もまた重要な役割を果たしている。本研究では、ショウジョウバエ気管形成をモデル系として、時期特異的制御因子であるEcdysone Receptor遺伝子およびその主要なメディエーターであるpolished rice遺伝子について突然変異表現型を解析し、また各種強制発現系による影響を評価することにより、エクジソンによる器官形成の制御機構について、その詳細を明らかにする。

研究実績の概要

動物の発生においては、時期特異的な遺伝子発現制御と空間特異的な遺伝子発現制御が重要であり、細胞種特異的な空間的制御はしばしば発生段階に応じた時期特異的な制御のもとに行われる。変態は時期特異的な発生制御の例であり、ショウジョウバエではエクジソンが変態の時期を決定していることがよく知られている。一方で、エクジソンのピークは胚発生中期にも存在し、エクジソン合成酵素の変異個体は適正な器官形成の進行が阻害され、形態的な異常あるいは発生の停止が起こることが報告されている。しかしながら、器官形成におけるエクジソンの欠損が細胞レベルでどのような影響を及ぼすのかについての知見はごく限られており、胚発生期の器官形成におけるエクジソンによる時期特異的な遺伝子発現制御の役割については不明な点が多く残されている。
本研究では、エクジソンが器官形成において果たす機能を明らかにすることを目的とする。今年度は背部閉塞をモデル系に用い、当該発生現象におけるエクジソン関連遺伝子の変異体の表現型を解析した。エクジソン生合成に関与する遺伝子であるspook(spo)およびエクジソン応答性遺伝子であるpolished rice(pri)の変異体の表現型を観察したところ、spo変異体では背側部に大きな開口部が残ったまま発生が停止しており、pri変異体においても一部の個体では開口部が完全には閉鎖していないことが明らかになった。背部閉塞の進行には開口部の羊漿膜細胞の細胞死が必要であることが知られているため、TUNEL法により羊漿膜におけるアポトーシスの検出を行ったところ、いずれの変異体の羊漿膜においても顕著なアポトーシスの抑制が見られた。これらの結果は、エクジソンが羊漿膜におけるDcp-1の活性化とアポトーシスの誘導に必要であり、背部閉塞の適正な進行を制御していることを強く示唆するものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に従い良順調に研究が進行している。

今後の研究の推進方策

研究計画に従い、胚発生におけるエクジソンの枠わりを明らかにするため、以下の研究を推進する。
・ショウジョウバエ胚発生期における羊漿膜細胞のアポトーシスについて、カスパーゼおよびカスパーゼ制御因子の挙動を解析する。
・エクジソン欠損杯では、羊漿膜細胞以外の細胞について過剰なアポトーシスが観察されるが、これらの細胞について細胞死関連因子の挙動を解析する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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