研究課題/領域番号 |
23K05627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
富成 司 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 遺伝子疾患治療研究部, 特任研究室長 (50734878)
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研究分担者 |
出沢 真理 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50272323)
青木 吉嗣 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 遺伝子疾患治療研究部, 部長 (80534172)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | デュシェンヌ型筋ジストロフィー / Muse細胞 / 幹細胞移植 |
研究開始時の研究の概要 |
デュシェンヌ型筋ジストロフィー (DMD) はジストロフィン遺伝子の変異による難治性筋疾患である。一方、multi-lineage differentiating stress enduring (Muse) 細胞は、①生体内に存在するため腫瘍化の懸念が低い、②遺伝子導入や分化誘導が不要である、③経静脈投与のため侵襲的な処置が不要である、④ 免疫抑制剤投与など無しにドナーMuse細胞点滴で直接使用可能である等の優れた特性を有する。本研究では、DMDモデルマウスにヒト間葉系幹細胞から単離したMuse細胞を経静脈投与し、DMD病態に対する効果について解析する。
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研究実績の概要 |
デュシェンヌ型筋ジストロフィー (DMD)は進行性の筋萎縮と筋力低下を特徴とする遺伝性筋難病であり、ジストロフィン遺伝子によるジストロフィンタンパク質の欠失が原因である。近年、再生医療分野において注目されているMuse細胞は研究分担者の出澤が発見した多能性幹細胞である。Muse細胞は筋細胞へ分化することで、損傷した筋組織に置き換わる可能性が示唆されており、DMDの細胞移植治療への有用性が期待される。本研究の目的は、DMDモデルマウスにMuse細胞移植を行い、DMD病態に対する効果について解析することである。 Muse細胞の単離には従来FACS(蛍光活性化細胞分離)が用いられていたが、本研究ではMACS(磁気活性化細胞分離)を用いることで、細胞への傷害を抑え、効率的に質の高いMuse細胞の単離を行った。Muse細胞は損傷組織が放出するスフィンゴシン一リン酸(S1P)を感知することで、損傷組織へ遊走する。そこで、マウス前脛骨筋(TA)に塩化バリウム(BaCl2)の筋注を行い、経時的な筋損傷評価を行った。その結果、BaCl2投与後1日目が最も筋損傷が重篤であり、スフィンゴシン一リン酸の筋組織内レベルが一過性に上昇していた。従って、塩化バリウム筋注後1日目がMuse細胞移植に最適な時期であると判断した。マウスTAにBaCl2筋注後1日目にMuse細胞移植を行い、4日目に骨格筋組織像を解析した。Muse細胞はヒトLamin A/Cの免疫染色によって検出した。その結果、Muse細胞が筋損傷個所に集積しており、一部は筋線維に取り込まれていることを見出した。これはMuse細胞が筋細胞へと分化し筋線維に融合したものと考察される。しかし、Muse細胞の筋生着率は個体差が大きく、引き続き検討が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していたMuse細胞を安定的に培養可能なヒトMSCのロットが入手不可であり、また、Muse細胞のMACSによる単離法の確立に時間を要した。筋損傷を起こした野生型マウスならびにmdx52マウスへのMuse細胞移植では、骨格筋内生着が認められたものの、個体差が非常に大きく評価が困難であり、予定した研究進捗に達しなかった。
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今後の研究の推進方策 |
安定したMuse細胞単離のためヒトMSCのロットチェックを進めるとともに、分担研究者の出澤と連携し、MACS条件の最適化を実施する。Muse細胞は筋注より経静注内投与が効果的であるため、筋損傷を起こしたmdx52マウスに対するMuse細胞の静注内投与による検討を実施する。並行して、昨年度より当施設に導入し繁殖を進めているDBA2/mdx52マウスを用いた検討も進めていく。
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