研究課題
基盤研究(C)
概日時計は周期的に変動する環境への適応において重要な役割を持ち、植物では光合成、花成、環境応答などの生物学的プロセスの制御に関わる。植物の概日時計の仕組みは古くから研究が進められ、基盤となる制御機構は明らかになっているが、より精密な制御を担うと考えられる翻訳制御についてはいまだ未解明の部分が多い。翻訳制御のひとつとして、5'-非翻訳領域に存在する上流 open reading frame (上流ORF) が翻訳されると、その下流の主要ORFの翻訳が抑制されることが知られている。本研究では特にこの上流ORFによる翻訳制御に焦点を当て、概日時計の仕組みにどのように関わっているのかを分子レベルで明らかにすることを目指す。