研究課題/領域番号 |
23K05639
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
野口 泰徳 九州大学, 薬学研究院, 助教 (60968379)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | DNA複製開始 / MCM2-7 / DDK / Cdc7 / 試験管内再構成 / DNA複製 / 複製開始 |
研究開始時の研究の概要 |
DNAヘリカーゼであるMCM2-7の細胞周期に依存した適時的な活性化がDNA複製開始には重要である。DDKキナーゼはMCM2-7の活性化反応において中心的な役割を担う。代表者はこれまでに出芽酵母タンパク質を用いた生化学的解析により、DNA複製開始におけるDDKの機能を明らかにした。しかしながら、ヒトDDKによるMCM2-7活性化の分子機構はよくわかっていない。本研究では、生化学的解析によって、ヒトDDKによる複製開始制御の分子機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
MCM2-7ヘリカーゼはS期開始前までに、ヘリカーゼ装着因子によって二重鎖DNA上に装着され、Double-Hexamer (DH)を形成する。このMCM2-7 DHはヘリカーゼ活性を持たない不活性型である。S期になるとDDKキナーゼや複数のMCM2-7活性化因子によりMCM2-7 DHは活性化され、活性型ヘリカーゼであるCdc45-MCM2-7-GINS複合体が形成される。活性化反応はDDKがMCM2-7 DHをリン酸化することで開始する。その後、複数の活性化因子、Cdc45、GINSが段階的にMCM2-7に結合する。しかしながら、ヒトにおいてMCM2-7 DHがどのように活性化され、Cdc45-MCM2-7-GINS複合体となるのかはよくわかっていない。そこで、本研究ではヘリカーゼ装着因子やMCM2-7活性化因子を精製し、複製開始反応を試験管内で再構成することでMCM2-7活性化の分子機構を明らかにする。 今年度はまずヘリカーゼ装着因子とMCM2-7を精製し、MCM2-7 DHの形成を試験管内で再構成することに成功した。また、DDKやMCM2-7活性化因子であるTreslinやMTBPの精製条件を検討し、精製した。そして、精製DDKがMCM2-7をリン酸化することを確認した。また、TreslinとMTBPが直接結合することも確認した。これらのことから、精製したタンパク質はすべて活性をもつと判断した。今後は計画通りに、Cdc45を精製し、Cdc45のMCM2-7への集合反応を試験管内で再構成する。さらに変異体解析も行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
試験管内再構成に必要なほとんどのタンパク質を精製することに成功している。また、各精製タンパク質が活性をもつことを確認している。当初の計画通りに着実に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通りに進んでいるため、今後も研究計画にしたがって研究を進める。Cdc45のMCM2-7への集合を試験管内で再構成し、さらに変異体解析を行う予定である。
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