研究課題/領域番号 |
23K05671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
西野 達哉 東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 教授 (50533155)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | X線結晶構造解析 / 蛋白質-DNA複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
CENP-SX複合体は、ヒトを含む真核生物において、DNAに生じる様々な傷の修復や染色体が複製し、細胞分裂時に娘細胞へと分配されるために必要な一方、その詳細は不明です。本研究では、CENP-SX-DNA複合体の構造基盤と作用機序を解明します。特にCENP-SXやFANCM-CENP-SX、CENP-TWSX複合体がどのようにDNAと結合して機能するかを原子レベルで明らかにします。
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研究実績の概要 |
真核生物の染色体は細胞分裂時に二つの娘細胞へ等しく分配される。体細胞分裂の中期には、染色体と紡錘体はキネトコアを介して接続されており、その両極性の結合により染色体の正確な分配が可能になる。キネトコアは複数の蛋白質因子から構成される超分子複合体であり、染色体のセントロメア近傍に形成される。このキネトコアは染色体に近いインナーキネトコアと紡錘体に近いアウターキネトコアに分類される。CENP-T、CENP-W、CENP-S、CENP-Xはインナーキネトコアに属し、それぞれがヒストンフォールドを持ち、染色体に結合して機能する。CENP-TはCENP-Wと、CENP-SはCENP-Xと相互作用し、それぞれが安定な複合体を形成する。CENP-TWはヘテロ二量体、CENP-SXはヘテロ四量体を形成し、これらが混合することでCENP-TWSX複合体が形成される。生化学的解析により、CENP-TW複合体およびCENP-SX複合体はどちらも配列非依存でDNAと相互作用することが示されており、その様式は異なる。CENP-TW複合体はDNAと強固に結合して凝集体を形成し、CENP-SX複合体は二重鎖DNAの長さに応じてラダー上の複合体を形成する。一方、CENP-TWSX複合体はこれらとは異なる蛋白質DNA複合体を形成するが、その詳細は不明である。そこで、CENP-SX-DNA複合体およびCENP-TWSX-DNA複合体の生化学解析と結晶化を行った。CENP-SX-DNA複合体に関しては、以前の研究を基に、異なる長さや配列のDNAと異なる生物種由来の蛋白質を用いて分解能の向上を目指した。結果として、生物種由来の違いがDNAとの結合能、結晶性、分解能に影響を与えることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の解析より、想定されている結果が得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は今年度得られた成果を元に、高分解能の構造解析と構造を基盤とした生化学解析を進める計画である。
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