研究課題/領域番号 |
23K05683
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
蔭山 俊 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任講師 (30624225)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 液-液相分離 / 液滴 / 代謝 / 代謝酵素 / オートファジー / ストレス応答 |
研究開始時の研究の概要 |
生物が正常に発生し個体が生存していくためには、絶えず環境の変化に応答して細胞内代謝を再編成し恒常性を維持していく必要がある。そのためには、環境変容に速やかに応答してタンパク質機能を調節し、それぞれの環境条件に対応した代謝経路へと切り替えるとともに、不要なタンパク質やオルガネラなどを除去する必要がある。 本課題では、様々な環境変容に対する細胞応答システムである液-液相分離ならびにオートファジーに着目し、① 代謝酵素液滴が制御する環境変化に応答した新規代謝リモデリング経路の同定、② 代謝リモデリングにおけるオートファジーと代謝酵素液滴の相互関連性の解明、という2つの目標の達成を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、「液-液相分離とオートファジーによる代謝リモデリング機構」を明らかにするため、液-液相分離による環境変容に応答した新規細胞内代謝リモデリング機構を新たに見出し、その液滴形成制御機構の解明を目指すことを目的とした。また、代謝ストレスにより誘導される細胞内分解システムであるオートファジーと代謝酵素液滴との相互関連性を明らかにすることを目指している。 令和5年度は、GFPを融合した代謝酵素を発現する細胞を作成し、アミノ酸、血清やグルコース飢餓などの各種環境ストレス条件下において液-液相分離する代謝酵素のスクリーニングを行った。ライブイメージングにより、いくつかの代謝酵素において特定のストレスにより局在変化を示す酵素を見出した。現在、候補酵素群についてより詳細に局在や性質の解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は、スクリーニングを行うためGFPを融合した代謝酵素の作成と並行して様々なストレス条件下での局在変化をライブイメージングにより観察し、いくつかの酵素において局在変化を示す候補を見出した。現在、それらの詳細な解析を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、令和5年度に見出した局在変化を示す代謝酵素について、その局在や性質の詳細な解析を進めていくと共に、引き続き代謝酵素のスクリーニングを継続する。加えて、環境ストレスとして栄養飢餓に加え温度やpHなどのストレスについても新たに検討していく。また、代謝酵素には液-液相分離に加えて繊維状構造体を形成することで活性制御を受けるものもあるため、それらも着目して解析を進めていく予定である。
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