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繋留因子exocyst部分複合体による開口分泌制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K05686
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分43030:機能生物化学関連
研究機関愛知学院大学

研究代表者

福田 尚代 (西田尚代)  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (00802703)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードexocyst / 開口分泌 / 細胞極性 / ゲノム編集 / エキソサイトーシス
研究開始時の研究の概要

繋留因子exocystは8つのサブユニットから構成される複合体であり、分泌小胞と細胞膜の結合を促すことで開口分泌を正に制御している。これまで、8量体exocyst複合体が機能を有すると考えられてきたが、近年、1つのサブユニットが欠失した部分複合体も機能を維持する可能性が示された。本研究課題では、申請者が確立した内在性exocystのライブセルイメージング解析法に加え、ゲノム編集による塩基変異導入法、発光による開口分泌測定法を用いてexocyst部分複合体の機能を評価する。

研究実績の概要

繋留因子exocystは8つのサブユニットによる8量体複合体であり、開口分泌(エキソサイトーシス)時において、分泌小胞と細胞膜の融合(膜融合)を促す。そのため、exocystは細胞増殖、細胞極性形成、繊毛形成、細胞運動など幅広い生命現象を制御し、正常な細胞機能の維持に必要不可欠である。従来、膜融合促進にはサブユニットが1つずつ結合した8量体複合体が必須であると理解されていた。しかし、近年のヒト遺伝子変異解析から1つのサブユニットが欠失した部分複合体であっても機能を維持する可能性が示された。
申請者はこれまでに、ゲノム編集を利用することで、薬剤誘導性にexocystサブユニットをノックダウンできる系を確立した。この系を利用することで、1つのサブユニットを欠失させたexocyst部分複合体を時期特異的に作出できる。そのため、細胞増殖や細胞運動に限らず、細胞極性形成過程や繊毛形成過程におけるexocyst部分複合体の解析が可能となった。今年度は、この系を利用しexocyst部分複合体による細胞極性形成への影響を解析した。その結果、非常に興味深いことに欠失するサブユニットの違いによって細胞極性形成への影響が大きく異なることが示された。つまり、exocyst部分複合体の機能の維持を示唆するとともに、それぞれの部分複合体の機能に差がある事が示唆された。
サブユニット間における膜融合促進速度の差を調べるために、生物発光を利用した新たな測定系を構築した。その結果、部分複合体であっても膜融合促進の機能を維持する可能性が示され、さらにサブユニットの違いによって膜融合促進速度に差があることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新たに構築した開口分泌量測定系が予想以上の結果を出しており、より幅広い開口分泌研究への応用が期待できるため。

今後の研究の推進方策

これまでの解析により、生物発光を利用する事で膜融合促進速度を数値化して評価する事が可能となった。次に、分泌小胞が細胞膜に繋留する時間に差が生じているのか、もしくは分泌小胞の細胞内輸送に差が生じているのかを確認する必要がある。過去の報告では、exocystサブユニットのノックダウンでは分泌小胞の細胞内輸送は比較群と同等であったことから、分泌小胞輸送には影響を与えないことが予想される。
分泌小胞の細胞膜への輸送を観察するためには、分泌小胞と開口分泌マーカーのdual-colorライブセルイメージングが必要である。また、細胞膜直下での分泌小胞の動態を調べるには全反射照明顕微鏡(total internal reflection microscopy: TIRF顕微鏡)による解析が必須である。現在、TIRF顕微鏡によるdual-colorライブセルイメージング解析系を構築することを目的にセットアップを進めている。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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