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変異アクチンの新規調製法の確立と疾病メカニズム解明に向けたアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 23K05688
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分43030:機能生物化学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

梅木 伸久  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (70647502)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード細胞骨格 / 優性変異 / 構造多型 / 変異アクチン
研究開始時の研究の概要

近年、アクチンフィラメントには協同的な構造多型性があることが明らかとなり、先天性ミオパチーなどの疾病発症への関与が議論されている。この議論に終止符を打つ為には、変異アクチンを用いた解析が必要であるが、これまでに考案されたアクチン調製法では、多くの変異アクチンを上手く調製できない。本研究では、アクチンの結合タンパク質であるトロポモジュリンを用いることで、上記問題を克服する新たな調製法の構築をめざす。そして、この調製法によって得られた疾病関連の優性変異アクチンの機能解析を行い、協同的構造多型性のタンパク質間相互作用への影響について明らかにする。

研究実績の概要

本年度は昆虫細胞発現系によるアクチンの調製法の構築に努めた。野生型アクチンまたは優性変異アクチンを、アクチン結合タンパク質であるチモシンとの融合タンパク質の形で精製することにそれぞれ成功した。またアクチンのD-ループに結合するタンパク質であるトロポモジュリンを、大腸菌の系で調製した。次に、融合タンパク質のアクチン部分を、チモシンから分離するためにキモトリプシンで処理した。その際、トロポモジュリン存在下では、キモトリプシンによるアクチンのD-loopの切断が抑えられるものと期待された。しかしながら、トロポモジュリン存在下においてD-loopの切断は抑えられなかった。それどころか、むしろその存在下においてD-loopの切断が促進されていた。このことは、キモトリプシンを用いて、アクチン-チモシン融合タンパク質からアクチン部分を遊離させる際に意図せず起こるD-loopの切断現象を、トロポモジュリンでは抑制することができないことを示唆していた。次年度は、他のD-loop結合蛋白質を試す予定である。同時に、野口らの従来法(Noguchi et al., 2007 J.Biol.Chem)で目的の変異アクチンが調製できるかどうか検討を行う。
優性変異アクチンの生理的特徴を理解するために、アクチンのN末にGFPを融合したGFP-アクチンをHeLa細胞内に一過的に過剰発現させた。その結果、野生型のGFP-アクチンはフィラメントを形成する様子が観察されたが、優性変異アクチンではほとんど見られなかった。この結果は、優性変異アクチンの重合能が低下していることを示していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

細胞内の優性変異アクチンの重合能の低下を示唆する結果が得られた。ただし、トロポモジュリンを用いた精製方法が機能しそうにないので、それについては改善を要する。

今後の研究の推進方策

当初想定していたトロポモジュリンの精製系が上手く行きそうにないので、他の精製方法に切り替えることも検討する。前年度の余剰資金を活用し、他のアクチン結合タンパク質遺伝子の購入に充当する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 蛍光イメージングによる、細胞内ERKの反応ダイナミクス計測2023

    • 著者名/発表者名
      梅木伸久・吉澤亮・佐甲靖志
    • 学会等名
      第96回日本生化学大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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