研究課題
基盤研究(C)
ARV1は先天性GPI欠損症の原因遺伝子の一つで、その変異により知的障害、難治性てんかんなどの神経症状をきたす。ARV1はGPI生合成の第一ステップの酵素複合体の1因子で基質であるPI の利用を促進させると考えている。一方ARV1は酵母、哺乳細胞やマウスのノックアウトの解析で脂質合成や代謝に広く関わっていると報告されている。PI合成は中性脂肪や他のリン脂質の合成に密接に関わっていることから、ARV1は脂質合成や代謝に関わる複数の因子と相互に作用して機能を発揮していると考えられる。ARV1ノックアウト細胞を用いた酵素活性の測定やリピドミクス、プロテオミクス解析によりこの機序の詳細を明らかにする。