研究課題/領域番号 |
23K05699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
秋山 央子 順天堂大学, 健康総合科学先端研究機構, 特任助教 (80623462)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | グルコシルセラミド分解酵素 / GBA2 / 神経変性疾患 / エクソソーム / 中性グルコシルセラミド分解酵素 / 糖脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病や小脳失調では糖脂質・グルコシルセラミドの分解酵素であるGBA2の活性が低下する。GBA2の活性低下による脂質代謝異常が疾患発症に関わる可能性が高いが、GBA2の機能は不明な点が多く、疾患発症への寄与はわかっていない。本研究では、申請者が見出したGBA2欠損によって引き起こされる新規脳内糖脂質の合成不全などに着目し、未解明のGBA2の機能を明らかにすることで、GBA2の活性低下がみられる神経変性疾患の発症機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
申請者は、中性グルコシルセラミド分解酵素(GBA2)の遺伝子欠損マウスの胎児より線維芽細胞 (Gba2 KO-MEF)を樹立し、Gba2 KO-MEF ではGBA1とGBA2の両酵素活性が低下し、エクソソームと呼ばれる膜小胞の産生を正に制御する中性スフィンゴミエリン分解酵素2(nSMase2)の発現量が増加し、細胞外に放出されるエクソソームが増加することを見出した。エクソソームを介して神経変性疾患の原因物質の伝播が行われるが、GBA1とGBA2の関与については未だ明らかになっていない。 2023年度は、Gba2 KO-MEFで確認された表現型が、GBA1とGBA2のどちらの酵素活性の低下によるものかを明らかにするため、Gba2 KO-MEFへのマウス野生型Gba1または野生型Gba2の導入によって表現型がレスキューされるか否かを確認した。マウス野生型Gba2を導入したGba2 KO-MEFでは、nSMase2の発現量が低下し、細胞外に放出されるエクソソームの量が減少した。一方、マウス野生型Gba1遺伝子を導入した細胞では、nSMase2の発現量に変化がなかったことから、GBA2がエクソソームの産生に関与することが判明した。 GBA2の遺伝子変異は、運動神経の変性により発症する遺伝性痙性対麻痺や常染色体劣性小脳失調、マリネスコ・シェーグレン症候群の患者で18種類見つかっている。これらの変異のうち、GBA2の酵素活性が減少する13種類を選択し、それぞれGba2 KO-MEFに導入した結果、13種類中6種類でGBA2のタンパク質の発現が確認できた。6種類全てにおいて、変異型Gba2導入前のGba2 KO-MEFと比較してnSMase2の発現量に有意な変化はなかった。この結果より、GBA2の酵素活性依存的にnSMase2の発現量が調節されることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Gba2 KO-MEF で確認された表現型のうち、一部についてのみGBA2の酵素活性の低下によるものであるかの検証が完了したため、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
Gba2 KO-MEF で確認された表現型について、GBA2の酵素活性の低下によるものであるかの検証を継続する。GBA2とnSMase2が直接関係しているという報告はこれまでにないが、両者はどちらも小胞体に局在する。小胞体での両者の動態に着目し、GBA2とnSMase2がどのように相互作用してエクソソームの産生を調節するかを解析する。
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