研究課題/領域番号 |
23K05702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
三留 規誉 常葉大学, 教育学部, 准教授 (90431981)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ATP合成酵素 / 葉緑体 / 光合成 / ATP合成効率 / クラミドモナス |
研究開始時の研究の概要 |
生体内でATPを合成するATP合成酵素のATP合成効率は、その多量体cサブユニットリングのcサブユニット数で決まっている。この数は、8~15個と生物種によって異なっており、葉緑体などの光合成型のATP合成酵素では14~15個と多い。本研究では、光合成型と呼吸型のATP合成酵素のcサブユニット数の違いの意義を明らかにするために、光合成型ATP合成酵素のcサブユニットの数に関わるモチーフに変異導入したATP合成酵素のATP合成効率を解析する。この研究は、光合成のエネルギー変換効率の生理的意義と進化の関係を明らかにし、微細藻類を用いた効率の良い物質生産の研究に展開することが期待される。
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研究実績の概要 |
生体内でATPを合成するATP合成酵素のATP合成効率は、その多量体cサブユニットリングのcサブユニット数で決まっている。この数は、8~15個と生物種によって大きく異なっており、葉緑体などの光合成型のATP合成酵素では14~15個と多い。本研究では、光合成型と呼吸型のATP合成酵素のcサブユニット数の違いの意義を明らかにするために、まず、緑藻クラミドモナスのATP合成酵素のcサブユニット数を解明し、光合成型ATP合成酵素のcサブユニット数の普遍性を明らかにする。次に、cサブユニット数に関わるモチーフに着目し、光合成型ATP合成酵素のcサブユニットのモチーフに変異導入したATP合成酵素のATP合成効率を解析する。これにより、cサブユニットのモチーフとATP合成効率の関係を明らかにする。この研究は、光合成のエネルギー変換効率の生理的意義と進化との関わりを明らかにし、微細藻類を用いた効率の良い物質生産の実用化研究に展開することが期待される。 2023年度は、クラミドモナス葉緑体のatpH(cサブユニット遺伝子)をコードするプラスミドp-520から、atpH遺伝子以外の余分なatpA、atpF遺伝子を欠損させて、aadAカセットを挿入したプラスミドベクターをIn-Fusion Cloning法を利用して作製した。aadAカセットはスペクチノマイシン耐性を持ち、選択培地で培養した際に目的の変異株が生えたときの指標となる。生物種によってATP合成酵素のcサブユニットが異なるが、cサブユニットが接触している領域のアミノ酸配列が、cサブユニットの数を決定しているといわれている。このアミノ酸配列をcサブユニットの数が異なる他の生物種のアミノ酸配列に置換する変異プライマーの設計を行った。今後、これらの変異プライマーを利用して、クラミドモナスの変異株を取得し、変異cサブユニットをもつATP合成酵素のcリング形成、ATP合成活性、クラミドモナスの生育を評価する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、ATP合成酵素の変異株を得るためのプラスミドを作製することができた。
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今後の研究の推進方策 |
変異株を取得し、ATP合成酵素のcリング形成、ATP合成効率を評価する。
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