研究課題
基盤研究(C)
膜小胞による細胞内物質輸送は、全ての細胞の機能および生存に不可欠である。膜分離は膜小胞の形成を担う生体膜反応であるが、その分子機構はよく分かっていない。Weibel-Palade小体(WPB)は血管内皮細胞に含まれる葉巻形状の分泌性膜小胞で、止血反応に重要な役割を果たす。代表者は最近、WPBのトランスゴルジ網からの膜分離にはプロトンポンプV-ATPaseのV0a1サブユニットが必須であることを見出した。WPBは一般的な膜小胞に比べて約50倍大きいことから、共焦点顕微鏡などの光学顕微鏡で膜分離を十分観察しうる。イメージングやプロテオーム解析を用いて、V-ATPaseによる膜分離の分子機構を明らかにする。