研究課題
基盤研究(C)
本研究では、哺乳動物ミトコンドリアFoF1ATP合成酵素を研究対象とする。本酵素の機能異常は、ミトコンドリア病等を引きおこすことより、精緻な立体構造の解明は今後の薬剤分子設計における重要な基盤となると考えられる。本酵素は、非常に不安定で調製困難なため、半世紀に及ぶ構造学研究によっても、その全体構造が明らかにされていない。また本酵素は、高次集合体(オリゴマー)を形成して働く酵素であるが、その形成メカニズムについてもわかっていない。本研究ではクライオ単粒子構造解析とX線結晶構造解析によって、原子構造と高次の形態変化の両面を追求し、本酵素のミトコンドリア機能に関わる仕組みを解明する。