研究課題
基盤研究(C)
繊毛運動の基礎はモータータンパク質・ダイニンによる微小管の滑り運動である。繊毛に存在する内腕ダイニン,外腕ダイニンは協調して 最速 100 Hz にも及ぶ波動運動を生み出す。7000 分子を越えるこれらダイニンがどうやって高速に ON/OFF スイッチされ,波動が生み出されるのかはよくわかっていない。繊毛の内腕,外腕ダイニン分子間には3種のブリッジ構造が観察されており,それらはダイニン間の活性を制御すると考えられている。本研究では,ダイニン変異株を用いて,外腕間に存在するブリッジの実態と機能を調べ,繊毛運動の制御に重要なダイニン間の協同的スイッチング機構を明らかにする。