研究課題
基盤研究(C)
真核生物の繊毛は協調的に動き、流体の流れを作り出す。この繊毛運動の協調性はメタクローナル波と呼ばれ、微生物の遊泳や気道における異物排出などの役割を持つ。Volvoxも繊毛メタクローナル波を利用して遊泳するとされる。しかし、これまでの手法は物理的に固定されたVolvoxの実験から得られており、Volvox遊泳とメタクローナル波の実際の関係は推測の域を出ていない。本研究では高速かつトランススケールな手法で自由遊泳するVolvox個体とその繊毛メタクローナル波を同時観察し、Volvoxが左右非対称なメタクローナル波で推進力を得ており、それが遊泳制御にも重要な役割を果たすことを明らかにする。