研究課題/領域番号 |
23K05754
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
後藤 奈緒美 (松元奈緒美) 国際医療福祉大学, 基礎医学研究センター, 助教 (80403971)
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研究分担者 |
中西 真弓 岩手医科大学, 薬学部, 教授 (20270506)
河上 裕 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (50161287)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リソソーム / オルガネラ輸送 / 細胞傷害性T細胞 / エネルギー代謝 / V-ATPase / T細胞 / 分化 / 代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
獲得免疫で主要な役割を担うT細胞は、抗原刺激によりナイーブT細胞からエフェクターT細胞、メモリーT細胞などに分化するが、各T細胞の機能発揮には、分化に伴うエネルギー代謝の変化が必要である。最近、代謝調節のマスター因子であるmTORC1の活性型が局在するリソソームの不等分配により、mTORC1の多い娘細胞が解糖系に大きく依存するエフェクターT細胞様、少ない娘細胞がメモリーT細胞様になることが報告された。しかし、不等分配されるリソソームの輸送機構は不明である。本研究では、リソソームの細胞内輸送に必須であるプロトンポンプV-ATPaseに着目して、リソソームが不等分配されるメカニズム解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、リソソームの細胞内輸送によるリソソーム自身の分布変化と細胞のエネルギー代謝・機能の関連を解明することを目指している。プロトンポンプであるV-ATPaseは、複数のサブユニットからなり、aサブユニットのa3アイソフォームがリソソームに局在する。このa3サブユニットアイソフォームを欠損するマウスと野生型マウスの胸腺のT細胞を解析したところ、いずれもCD4+またはCD8+のシングルポジティブT細胞が出現していたことから、この時点の分化にはa3の関与は小さいことが示唆された。脾臓とリンパ節では、a3欠損マウスのほうが、T細胞の割合が高い傾向があった。a3欠損マウスの臓器は全体的に小さいことから、T細胞の増殖が亢進しているのか、他の細胞の増殖が抑制されているのか、検討する必要がある。また、脾臓におけるCD8+ T細胞のメモリー細胞とエフェクター細胞について調べた結果、メモリー細胞の割合が低めであった。これは予想に反した結果であるが、a3がメモリー細胞の維持に重要である可能性が示唆される。まだサンプル数が少ないことから、再現性の確認をすすめる。a3と結合する小胞輸送因子を複数見出したことから、この中から、T細胞におけるリソソーム輸送に関わる因子がないか検討する。 a3は、細胞質側のN末端側半分の領域でRab7およびそのGEFであるMon1a-Ccz1と結合すること、しかし、その領域だけでは、破骨細胞におけるリソソームの輸送には不十分であり、結合には関与しないC末端側の部分も輸送に重要であることを、論文として発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度途中から、他の研究を1年間担当することになり、本研究に割けるエフォートがかなり少なくなったため、予定していたペースでは研究ができなかった。しかし、サンプル数は十分ではないものの、a3欠損マウスを用いた個体レベルでのT細胞の状態について検討して傾向をつかめたこと、V-ATPaseと結合する小胞輸送因子を見つけたことから、計画通りに進んだ部分もあるとし、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に得られた結果の再現性を確認する。また、2024年度は、メモリー細胞とエフェクター細胞の違いについて検討する。V-ATPaseのサブユニットアイソフォーム構成、pHやリソソーム酵素の活性、mTORの活性化状態、各細胞の代謝状態について明らかにする。
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