研究課題
基盤研究(C)
ゼニゴケは「陸上植物」であると同時に、精子は運動能力を有し、核にはプロタミンが存在するなど動物との接点をもつ。動物では未受精卵からは精子誘引物質が分泌され、先体反応により卵細胞の一過的なCa濃度上昇、MAPKのリン酸化抑制により多数の精子の卵への侵入は抑制される。一方被子植物でも、助細胞からの分泌タンパク質により花粉管は胚嚢に誘引され受精により卵細胞のCa濃度上昇が起こる。このような「Caを介した細胞間コミュニケーション」は動・植物の生殖過程に共通の現象であると考えられる。本研究では、動物と接点を持つゼニゴケ生殖過程の「Caを介した細胞間コミュニケーション」の実態を明らかにする。