研究課題
基盤研究(C)
イシサンゴ類の産卵リズムは、他の動物種と比べても個体間の同調性が非常に高く、野外では1年のうちの数日間のみ産卵が観察される場合がほとんどである。また、同所的に生息する複数種のサンゴが一斉に産卵する、多種同調産卵とよばれる現象も観察され、琉球列島に生息するイシサンゴ類のほとんどが初夏の満月前後で一斉に産卵する。本研究では、複数種のイシサンゴを対象に、産卵のタイミングの指標となる環境要因や関連する遺伝子について調べる。多種同調産卵に参加する種としない種を含めた比較生理学的解析から、種間の共通点や相違点を明らかにすることで、産卵リズムの獲得や排除について考察する。