研究課題
基盤研究(C)
最近、グアニン四重鎖(G4)が、染色体DNA複製に関わることが報告され、DNAの"かたち"が持つ新たな機能が強く示唆される。これまでDNA複製の分子機構は、複製因子とDNAとの相互作用解析によって解明されてきたが、複製起点(origin)の選択と開始タイミングの変動を制御するしくみの全体像を把握することは難しい。G4の機能はこれを解決する可能性を持つ。原核生物のmulti-replicon様式である安定DNA複製(SDR)を高等生物のモデルと想定し、転写依存性複製最小単位の解析により、G4による複製制御機構を明らかにする。結果は、DNAの"かたち"による新たな細胞機能制御機構解明の嚆矢となる。