研究課題/領域番号 |
23K05881
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
菅原 文昭 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (00611005)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 小脳 / 円口類 / ヤツメウナギ / ヌタウナギ / 顆粒細胞 / プルキンエ細胞 / CRISPR/Cas9 / scRNA-seq / 発生 / 進化 / 脊椎動物 |
研究開始時の研究の概要 |
小脳は知覚と運動機能の統合に主要な役割を果たす領域である。小脳は霊長類から軟骨魚類に至るまで基本構造がほとんど同じため、小脳の起源と発生メカニズムの変遷はほとんどわかっていない。本研究では、われわれの祖先と最古に分岐した現生の脊椎動物、円口類に小脳特異的ニューロン群と、それらを発生させる分子基盤が存在するのかを確認したい。そのために小脳のニューロン分化に関係している遺伝子群の働きをヤツメウナギ胚で抑制させ、小脳相当領域におけるニューロンの発生がどのように変わるのかを観察する。この結果をもとに脊椎動物の小脳がいつ、どのようなニューロン発生プログラムの変遷をたどって獲得されたのか推定する。
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研究実績の概要 |
本年度はまず、CRIPR/Cas9システムによるヤツメウナギ胚の遺伝子ノックダウン実験系の確立を目指した。ヤツメウナギ成体の雌雄から受精卵を得た後、1細胞期のうちにガイドRNAとCas9タンパクのマイクロインジェクションを行った。まず、実験系が成立しているのかを確認するために、表現型が目視できる遺伝子をポジティブコントロールとしてインジェクションを行い胚を培養したところ、インジェクション胚の大部分にノックダウンの効果が表れていると思しき表現型が確認できた。そこで今回の主題である小脳特異的ニューロン形成に必須とされる転写因子2種に対するガイドRNAを設計し、受精卵へのインジェクションを行った。胚は一定期間後成長させた後、一部をゲノム解析用に切り取り、脳を含む残りの組織をパラホルムアルデヒドで固定した。現在はこれらの胚の解析の準備を行っている。 ヤツメウナギのシングルセルRNA解析についての困難さのひとつに、組織の細胞を生きた状態で分離して、すぐに解析しなければならないということがある。ヤツメウナギ胚や成体を得られるのは1年のうち限られた期間であるため、この手法では制約が大きい。このため今回、細胞を固定しながら単一細胞に分離する手法ACME(ACetic-MEthanol)法が採用可能かを試みた。結果はまだ出ていないが、少なくとも血球細胞においてはその大部分を1細胞に分離した状態で固定することに成功している。 本研究に直接的・間接的に関与する報告として、原著論文4編、日本語総説1編が公開された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大学業務エフォートなどの変化により、まとまった実験の時間が確保できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
業務の効率化を図り、まとまった研究の従事時間を確保したい。必要であれば研究期間の延長申請も視野に入れたい。
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