研究課題
基盤研究(C)
雪と地面の間の空間は雪の断熱効果によって冬季を通じて温湿度が一定に保たれ、低温下でも活動が可能な一部の昆虫類にとっては格好の生活空間となっている。日本の豪雪地帯は冬になると毎年厚い雪に覆われる。このような安定した環境下では特殊な環境に適応し、独自の進化を遂げた昆虫が生息している可能性があるが、日本国内では北日本の一部の地域を除き、この昆虫群集についての研究は行われていない。本研究は、これまで調査されていない中部地方から九州の積雪地帯で雪の下を調査することによって、日本列島の秘められた未知の生物多様性の一端を明らかにする事を目的としている。