研究課題/領域番号 |
23K05903
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
加藤 将 新潟大学, 人文社会科学系, 特任准教授 (30624738)
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研究分担者 |
坂山 英俊 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (60391108)
志賀 隆 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (60435881)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 生態的種分化 / 車軸藻類 / 淡水藻類 / 水生植物 / シャジクモ |
研究開始時の研究の概要 |
車軸藻類は陸上植物が現れる以前に水中で多様化してきた淡水藻類である。このような陸上植物と異なる環境で進化してきた生物の生態的種分化を実証することは、植物の種分化メカニズムのより包括的な理解に貢献する。陸上植物においては環境適応の解明と遺伝子レベルでの自然選択の検出等による実証例が数多く報告されており、その進化のメカニズムが明らかになってきているが、これまで車軸藻類における実証的研究は皆無であった。本研究では、シャジクモの生態的2型に着目し、生活史におけるどの段階で、どのような環境条件の相違が隔離機構として機能しているのかを実証し、淡水環境の水生植物における生態的種分化機構の一端を明らかにする。
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研究実績の概要 |
シャジクモ種内に存在する生態的2型(浅い/深い水環境)における遺伝子流動を評価する試料を得るため、日本全国(北海道~九州)の水田(浅い環境)とため池・湖沼(深い環境)において、藻体の集団サンプリング、埋土卵胞子収集のための土壌採取、環境調査(全炭酸濃度、水温、pH、電気伝導度)を行った。野外調査を実施した全83地点中、51地点(=集団)でシャジクモを発見し、1集団あたり平均13個体(4~24個体、計604個体)のサンプルを得た。サンプルは個体別にさく葉および液浸標本、DNA抽出用断片として整理するとともに、成熟させた卵胞子を生藻体より得た(計43集団分)。これらを用い、タイピングのためのDNAサンプル(計32集団239個体分)を抽出し、解析を開始している。また、冷蔵保存(半年以上)及び滅菌処理を施した卵胞子の無菌播種を行い、培養・発芽実験による適応度の評価を行うための無菌培養株確立を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
目標として設定した合計集団数以上のシャジクモ藻体サンプルを得ることができたが、水田(浅い環境)とため池・湖沼(深い環境)のシャジクモをそれぞれ発見・採集することができた地域に偏りがあった。また、各生育地の埋土卵胞子については十分な数の単離ができていない。いずれも増強する必要がある。そのため、「やや遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
サンプル採集:水田(浅い環境)とため池・湖沼(深い環境)が隣接(または直結)している場所におけるサンプルを増強する。生育地の土壌の採集量を増やし、より多くの埋土卵胞子を単離する。 DNAタイピング:シャジクモの藻体と埋土卵胞子の遺伝子型を網羅的に決定することで、浅い/深い環境の各集団内における存在比率を明らかにし、異なる環境に生育するシャジクモの間でどれくらい遺伝子流動(移動)があるのかを評価する。 培養実験と発芽実験:浅い/深い環境を模した光・温度・溶存無機炭素の条件下で培養株を培養し、生長速度と性成熟の度合い(生殖器と卵胞子の形成数)を比較する。また、培養株より得た卵胞子を用い、光・温度をコントロールした環境条件下で発芽率を計測する。得られるデータより、異なる水環境への適応度や卵胞子の発芽に与える影響を評価する。
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