研究課題/領域番号 |
23K05908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
星 良和 東海大学, 農学部, 教授 (70332088)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 染色体 / ゲノム / モウセンゴケ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ゲノム解読が完了した染色体サイズとゲノムサイズの小さいコモウセンゴケ、および染色体のサイズが大きなモウセンゴケを材料に、次世代シーケンサーによる反復配列が把握できる4GレベルのMiSeqによるディファレンシャルディスプレイを行い、(1)染色体の変化につながった配列タイプの全様を明らかにし、(2)得られた配列の中で飛躍的なDNAの変化に関わったと考えられる候補DNAをinsitu ハイブリダイゼーション法により大型染色体上での分布位置を可視化し、染色体サイズの飛躍的変化がどのようにして起きたのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
小型染色体をもつコモウセンゴケ(x=10)はすでにゲノムについてはすでに配列が公表されているが、中型染色体をもつモウセンゴケについては申請時には未公表の状態であった。しかし初年度の交付後にモウセンゴケのゲノムリーディングが進行しているとの情報を入手したため(現段階では非公開)、予定を変更し、本配列を非公開で利用することを前提に両種のゲノム配列情報の解析準備を行った。このため、次年度に行う予定であったFISHのプローブの選抜を条件検討も含めて実施した。これについては、平成23-25年度基盤研究(C)に、モウセンゴケ、コモウセンゴケおよびトウカイコモウセンゴケを用いて、ゲノム配列のディファレンシャルディスプレイ法によって得られた結果を踏まえ、過去の結果ではOPC-01プライマーは、モウセンゴケでは安定して検出されるが、トウカイコモウセンゴケ(コモウセンゴケとモウセンゴケの両ゲノムを有する複二倍体種)では安定的なバンドを得られていなかったため、PCRでのゲノムからの増幅について再度検討を行ったところ、モウセンゴケとトウカイコモウセンゴケで共通のバンドを得られることを確認した。尚モウセンゴケとコモウセンゴケ(日本産の四倍体)ののゲノムがGC含量の決定をFCMで行い、ゲノムサイズの大きいのモウセンゴケのGC含量がコモウセンゴケよりも有意に高いことが明らかとなった。すでにOPC01配列をプローブにトウカイコモウセンゴケの染色体でFISH解析を行っており、この結果、トウカイコモウセンゴケがもつ60本の染色体のうち、モウセンゴケ由来の20本全体に分散的なシグナルが確認されたことと踏まえて、これら成果をとりまとめ1報目の論文を執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実績の概要でも記載したとおり、今回対象とした植物材料の1つがゲノムの解読が申請時には未解読の状態であったが、本研究の初年度の段階でゲノムリーディングされたため、現在は非公開の情況ではあるが、この配列情報を利用できる準備を行った。このため当初の計画は一部変更とはなったが、計画としてはおおむね順調であり、今後はゲノムの情報を利用して、目的とする配列からプローブの開発など当初の研究計画の核心的な課題の実験に注力できることが期待される。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は、種分化と染色体進化が関連している被子植物の中でも、近縁種間で染色体の数は同じでありながらそのサイズが大きく異なる原因を探ることにある。この原因を明らかにするための植物材料として、これまで多くの細胞遺伝学的知見を有するモウセンゴケ属の中でも、交配可能なコモウセンゴケとモウセンゴケ(ハプロイドゲノムサイズの差が4~5倍)の2種を材料に選び、初年度では、これら2種のゲノム配列情報を解析することができたため、今後は、環境適応能力の獲得・種の多様化を伴う染色体サイズの変化をもたらすDNAとはどのような配列を有するのかを、両種のゲノム配列をインシリコ条件で比較し、その後、候補配列を実際にプローブとしてFISH解析により実験的検証を行なっていく。
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