研究課題
基盤研究(C)
酸性で生育できるアンモニア酸化微生物の分離が報告されたのは2011年である.この分離株によって,永らく「謎」であった酸性土壌での活発な硝化と,それを担う微生物の実態が明らかにされた.好酸性の亜硝酸酸化細菌(NOB)は1980年代に僅かに1例の報告があるが,酸性での亜硝酸酸化は解明されているとは言い難い.その後,この株の入手は困難であったが,最近,申請者らは2例目となる好酸性NOB,Nitrobacter sp. A67株を分離した.本研究では,A67株の生理学性質とゲノムを検討し,酸性環境にNOBがどのように適応するかを解明し,NOBのハビタットの見直しをはかる.