研究課題
基盤研究(C)
温暖化の進行で積雪増加が予想される北極域では、地表面環境の変化にともなった生物の個体数や多様性への影響が懸念される。一方で生物間の相互作用は生態系を駆動する重要な機構であるにもかかわらず、環境変化にどのように応答するかの知見は乏しい。本研究では、“積雪変動が植物―病原菌類の相互作用および北極生態系の炭素収支をどう変化させるか”という問いを設定する。積雪量~感染率~炭素収支の一連の変動プロセスを明確にするため、ノルウェーにおいて積雪操作実験区を設ける。積雪操作による地表面環境の差異が感染率に影響し、結果的に植物の光合成生産量や生態系の炭素収支にどの程度影響するかを定量的に明らかにする。