研究課題
基盤研究(C)
シナプス前性の短期可塑性 (Short-term plasticity: STP) は脳の情報処理プロセスにおいて重要な役割を果たしていると考えられている。モデル動物を用いた研究から、アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患の前駆段階においてSTPに障害がおきることが報告されており、その発現機構を明らかにすることは病態メカニズムの解明という観点からも大きな意義をもつ。STPにはシナプス前部位におけるカルシウムイオン(Ca2+) 動態が深く関与していることから、細胞内の重要なCa2+調節器官の一つである小胞体によるSTP制御機構について焦点を当て、詳細な解析を行う。