研究課題/領域番号 |
23K05983
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
|
研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
谷本 昌志 基礎生物学研究所, 神経行動学研究部門, 助教 (30608716)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 前庭 / 視覚 / 耳石器官 / 空間識 / ゼブラフィッシュ / 内耳 |
研究開始時の研究の概要 |
運動や姿勢の制御、目的地への到達には3次元空間内の自身の位置や動きを把握することが重要であり、その機能不全は日常生活に多大な影響を与える。感覚系のなかでも前庭・視覚系は空間知覚において大きな役割を担っており、その構造と機能は脊椎動物の進化の過程で共通性がある。本研究では神経回路研究に有用なゼブラフィッシュ幼魚を対象として、傾斜や並進運動中の神経活動計測や行動解析により、自身の動きを伝達する前庭・視覚情報統合の神経回路基盤を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本年度は、まず傾斜・並進加速度刺激を実験動物(ゼブラフィッシュ仔魚)に与えながら神経活動イメージングを行う実験系の構築に取り組んだ。傾斜刺激中のイメージングについては、これまでに構築した対物レンズ傾斜顕微鏡を利用することができた。一方、並進加速度刺激中のイメージングについては、別の実験装置の構築が必要であった。実験動物を変位させながら活動イメージングを行う際には、実験装置の動作によって振動が発生し、これが前庭器官によって本来想定していない平衡感覚入力として受容され、実験動物の神経系を活動させてしまう問題が生じることが予想された。実際、はじめにパイロット実験に試用した電動直線ステージでは、加速度刺激を与えたい動作軸以外の方向にも相応の大きさの加速度が発生してしまい、また動作軸の加速度も本来想定した波形とは全く異なる加速度刺激しか与えられなかった。この問題を解決するために、動作時の振動が少ない空気ベアリング式の電動直線ステージを試用した。すると、動作軸のみに設定した波形の加速度刺激を与えられることが確かめられ、実験に有用であることが確かめられた。そのため、この電動ステージに小型に設計した独自の落射蛍光光学系を載せ、加速度刺激中の細胞イメージングが可能な装置を構築した。装置の性能を確かめるための実験として、内耳の耳石器官の有毛細胞の活動をイメージングしたところ、期待されたとおりの細胞活動が記録された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験装置の構築がおおむね順調に進展しているため。
|
今後の研究の推進方策 |
実験系の構築を進め、計画に沿って推進する。
|