研究課題
基盤研究(C)
あらゆる神経活動をエネルギー面から支える脳代謝活動は、神経の発火活動や動物の脳機能を調節する作用を持つ。その機序として、各神経細胞内で生成されるエネルギー分子であるATP (アデノシン3リン酸) が、当神経のATP感受性K+チャネル(K-ATPチャネル) を介して神経発火活動調節に働くという“神経細胞内ATPハブ仮説”が存在する。本研究はこの仮説検証を目的とし、空間記憶を司る海馬興奮性神経の細胞内ATP濃度を人為的に操作するマウスを遺伝子操作により作製し、海馬神経の細胞内ATP濃度変動がKATPチャネルを介して神経発火活動と記憶機能に与える影響を、海馬神経活動計測と記憶試験により明らかにする。