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膵リパーゼ阻害活性を有する多環式セスキテルペノイドの生合成模倣型合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K06030
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
研究機関東京薬科大学

研究代表者

小林 豊晴  東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (40570883)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード全合成 / セスキテルペンラクトン / スピロ化合物 / プラプロライド類 / 天然有機化合物 / テルペノイド
研究開始時の研究の概要

膵リパーゼ阻害活性を有するスピロ環を含む新規多環式セスキテルペンラクトンであるプラプロライド類のより詳細な生物活性試験のための試料供給と天然物よりも優れた活性を有する化合物の創出を目的とし、誘導体合成へと適応可能な生合成経路を模倣した効率的合成経路の確立を目指し研究を行う。ここで確立した合成経路を基に誘導体の合成研究を行い、その生物活性についても検討し、構造活性相関を明らかにしたい。このようにプラプロライド類の効率的合成経路の確立を基盤とし、新たな生活習慣病治療薬のシード化合物創出を目指す。

研究実績の概要

2018年および2020年にスピロ環を含む新規多環式セスキテルペンラクトンであるプラプロライド類が新たに単離、構造決定された。生物活性試験の結果、プラプロライド類は膵リパーゼ阻害活性を有することが明らかとなった。膵リパーゼ阻害剤は脂質の主成分であるトリグリセリドの分解を抑制するため、脂質の吸収量を減少させる。そのため、肥満の予防、改善のための化合物として注目されている。そこで新たに単離されたプラプロライド類のより詳細な生物活性試験のための試料供給と天然物よりも優れた活性を有する化合物の創出を目的とし、誘導体合成へと適応可能な生合成経路を模倣した効率的合成経路の確立を目指し研究を行った。まずは研究実施計画に基づき、2-methoxycarbonylcyclopent-2-enoneを出発物質として、細見-櫻井反応によりアリル基を導入した後、活性メチン部位に酢酸ユニットを導入することで、2つの置換基がトランス配置となるように化合物を合成した。その後、アリル基を第一級アルコールへと変換後、より近傍に存在するメチルエステルと縮合させδ-ラクトンとした。その後、五員環上のケトンをビニルトリフラートへと変換後、カップリング反応によりメチル基を導入した。その後、δ-ラクトン選択的還元を行ったところ、生じた第一級アルコールとメチルエステルがγ-ラクトンを形成することで望む立体化学にてスピロ化合物 を合成することに成功した。しかしながら、γ-ラクトン部位に対する置換基導入について種々検討を行ったが、望みの化合物を得るには至らなかった。そこで次年度は新たな合成経路にて、プラプロライド類の合成を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初研究計画において令和5年度では、プラプロライド Aの三環性骨格の構築法の確立を目標としていた。実際に立体選択的に望みの立体化学を有するスピロラクトンの合成までを達成した。その後、三環性骨格の構築を目指し、スピロアセタール部位の構築を目指したが、γーラクトンから一挙に構築するには至らなかった。次年度は今年度得られた知見を基に、新たな経路にて、三環性骨格の構築法の確立を目指す。

今後の研究の推進方策

γ-ラクトンのカルボニル基に対する置換基導入が困難であったことから、今年度はγ-ラクトンを経由しない合成経路にて三環性骨格の構築法の確立を目指す。すなわち、2-methoxycarbonylcyclopent-2-enoneに対して酢酸メチルから誘導したケテンシリルアセタールを1,4-付加反応させた後、活性メチン部位にアリル基を導入する。その後五員環上のケトンを変換したのちアリル基に対して酸化開裂を行い、アルデヒドへと変換する。ここで生じたアルデヒドに対して、スピロアセタール部位構築のための置換基を導入して、三環性骨格の構築を目指す。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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