研究課題/領域番号 |
23K06055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
杉山 亨 帝京大学, 薬学部, 准教授 (40242036)
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研究分担者 |
森谷 俊介 帝京大学, 薬学部, 助教 (60717544)
出水 庸介 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 部長 (90389180)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ペプチド核酸 / ストランドインベージョン / アンチジーン / 核酸医薬 / 人工塩基 / 擬似相補性 |
研究開始時の研究の概要 |
ペプチド核酸(PNA)は二本鎖DNAに侵入して相補的な配列とワトソン-クリック型塩基対を形成するストランドインベージョンというユニークな能力を持つ人工核酸で、新しいアンチジーン法のモダリティとして期待されている。しかし、実際に標的にできる配列は限られており、擬似相補的AT塩基対をもつPNA(pcPNA)を使ったdouble-duplex invasionによって配列制限は大幅に緩和されたものの、G/C含有率の高い配列のDNAへの結合は現在も困難である。本研究は、新しい水素結合概念による擬似相補的GC塩基対を設計、合成し、pcPNAのストランドインベージョンにおける配列制限の克服を目指す。
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研究実績の概要 |
PNAはDNA/RNAに非常に強く結合し、この強い結合力に立脚した「ストランドインベージョン」というユニークな結合様式が可能である。しかし、現状では標的にできるDNAの塩基配列は限られている。擬似相補的AT塩基対をもつ擬似相補的PNA(pcPNA)の開発によって配列制限は大幅に緩和されたが、擬似相補的GC塩基対の開発は困難でまだ誰も成功していない。本研究は、この配列制限の克服を目的に4塩基すべてを人工塩基に置き換えた完全擬似相補的なPNAオリゴマーの合成を目指している。 当研究室では先に、Gに替わる人工塩基としてpreQ1をもつPNAを報告している。2023年度は1)preQ1のストランドインベージョンへの効果を検証するとともに、2)Cに対応する人工塩基の合成を進めた。 1)ホモプリン配列および混合配列にpreQ1を組み込んだ2系統のPNAオリゴマーを複数合成した。固相合成におけるpreQ1モノマーの溶解性、反応性は良好で特にトラブルはなかった。二本鎖DNAに対するストランドインベージョン能を調べたところ、導入するpreQ1の数に応じてストランドインベージョンが促進されること、DNA結合は可逆的であることが確認された。 2)Cに対応する人工塩基の構造は申請書の通りであるが、特許申請の可能性があるため詳細は控えさせていただく。2023年度は、文献を参考に人工塩基部分の合成について2通りの合成戦略を検討した。しかし、当初は全く反応が進行しないか、反応が進んでも複雑な混合物となってしまった。基質の構造や反応条件の検討に多くの時間を費やしたが、最終的に合成上の問題を解決する目処がついた。一方、PNAモノマーの骨格部分はすでに報告したやり方で合成済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では擬似相補的GC塩基対の開発を中心に据えているが、新規人工塩基の導入による単一分子PNAのストランドインベージョン能の向上についても調べている。2023年度の研究では当研究室で開発したpreQ1を組み込むことでPNAオリゴマーによるduplex invasionが促進されることが確認された。また、preQ1と対をなす擬似相補的人工塩基の合成も問題点解決の目処がつき当初の目標に向かって順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
混合配列PNAよるストランドインベージョンがpreQ1の導入によって促進されることが確認されたので、その応用を検討する。また、擬似相補的GC塩基対のためのCアナログの合成も継続し、PNAモノマーの完成を目指す予定である。
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