研究課題/領域番号 |
23K06060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
森本 功治 立命館大学, 薬学部, 講師 (10543952)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アミノ化 / 超原子価ヨウ素 / グリコシル化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では超原子価ヨウ素反応剤のヘテロ原子の活性化による結合形成であり、まず本活性化法を反復して用いることによるフェノール類及びアニリン類などのヘテロ原子を有する芳香族化合物のカップリングによるヘテロ官能基の導入による結合形成反応の開発を行う。続いて硫黄原子の活性化として超原子価ヨウ素反応剤を用いた、チオグリコシドの活性化によるC-グリコシル化法を開発する。
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研究実績の概要 |
フェノール類やアニリン類の骨格は多くの生物活性天然物に含まれる部分構造であるため、新規結合形成反応の確立は創薬分野の発展に重要である。現在汎用とされている結合形成反応では、その反応工程の数の多さや煩雑さの点で課題があった。酸化的な合成手法においても、基質の制限や収率などの課題が多く存在する現状がある。一方、超原子価ヨウ素反応剤は毒性の高い重金属酸化剤と類似の反応性を示し、酸化能の調節と取り扱いが容易なことから、有機合成において現在広く用いられている。これまで我々は3価の超原子価ヨウ素反応剤を用いるフェノール類の酸化反応が首尾良く進行することを明らかにし、これらの反応を生物活性天然物の全合成に応用している。本年度はC-N結合形成反応としてその他の窒素源としてアゾール類に注目し、C-Nカップリングを検討した。その結果、超原子価ヨウ素反応剤としてiodo mesityleneから誘導した超原子価ヨウ素反応剤を用いると、高収率でC-Nカップリング反応が進行することがわかった。基質汎用性に関しては、電子豊富なフェノールと様々なアゾール類を用いる事ができ、アニリン類も本反応に適用可能であることがわかった。また、単純なアミン類とフェノール類やアニリン類のカップリング反応が進行し、アミノ化反応が効率的に進行することが分かってきた。さらに本反応が架橋型のヨウ素反応剤を経由することにより、収率が向上することもわかってきている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
窒素源としてアゾール類に注目し、C-Nカップリングを検討した。その結果、基質汎用性に関しては、電子豊富なフェノールと様々なアゾール類を用いる事ができ、アニリン類も本反応に適用可能であることがわかっている。また、本C-Nカップリング反応のヨウ素反応剤の触媒化も検討している。さらに、単純なアミン類とフェノール類やアニリン類のカップリング反応が進行し、アミノ化反応が効率的に進行することが分かってきた。さらに本反応が架橋型のヨウ素反応剤を経由することにより、収率が向上することもわかっている。現在、本結果を論文投稿すべく執筆中である
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今後の研究の推進方策 |
現在のC-N結合形成反応について論文の執筆を完了する。本アミノ化反応については超原子価ヨウ素反応剤の構造の修飾と、反応性の向上について検討する。さらにグリコシル化反応においてもC-C結合形成によるC-グリコシル化反応を検討する。本反応においては最近見出したグリコシルエステル中間体を経由する反応を検討する。グリコシルエステルのエステル部位の反応性の調整により反応を制御できると考えており、その点に注目し検討する。
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