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蒸気化医薬品類の実用化および適正使用に向けた有効性・安全性評価

研究課題

研究課題/領域番号 23K06084
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47020:薬系分析および物理化学関連
研究機関山陽小野田市立山口東京理科大学

研究代表者

和田 光弘  山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 教授 (40295093)

研究分担者 高田 誠  福岡大学, 薬学部, 准教授 (60551348)
武藤 純平  山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 准教授 (70412830)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード蒸気化医薬品 / HPLC / 有効性
研究開始時の研究の概要

本申請は、医薬品を、電子タバコデバイスを用いて急速に加熱エアロゾル(蒸気)化し、
経肺薬物送達システムを介して投与した場合の有効性および安全性を明らかにすることを目的とする。これまでに先行研究として申請者らは電子タバコカフェイン製品を試料に用いて、蒸気化カフェイン分析法を開発し、エアロゾル中カフェイン濃度と蒸気化時に生成する微量成分を初めて明らかにすることに成功している。そこで申請期間中に1) 蒸気化投与に適した医薬品の探索、2) 医薬品蒸気化条件の効率化、3) 蒸気化により生成する分解物の解明、および4) 蒸気化医薬品暴露後のラット血漿中薬物モニタリングに取り組む。

研究実績の概要

今年度は蒸気化に適した医薬品の探索に取り組んだ。蒸気化医薬品の特徴として迅速な体内への取り込みおよび効果の発現が期待されることから、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン薬主薬製剤、その他のアレルギー用薬、鎮うん薬(その中でも乗り物酔い防止薬)および鼻炎用内服薬から解熱鎮痛剤(アセチルサリチル酸:ASA、エテンザミド:ET、イブプロフェン:IB およびロキソプロフェン:LX)の昇華性スクリーニングを行った。
(方法)医薬品標準品 0.1 g を簡易蒸気化法に適用し、昇華物の有無を確認した。蒸発皿に医薬品標準品を置き、脱脂綿で栓をした漏斗を載せ、ホットプレート上で200℃、3時間加熱を行う。漏斗に付着した昇華物を採取した。得られた昇華物溶液および標準品をHPLC分析(ODSカラムおよび0.1%ギ酸含有水・メタノール混液によるグラジエント溶出)に供し、分解物および昇華率を評価した。
(結果)4種の医薬品について昇華を行ったところ、いずれの場合も昇華物が得られた。その収率はASA 30.0%、EZ 89.5%、IB 65.9%およびLX 1.3%であった。HPLC分析の結果、ASA の昇華率は79.2%であり、分解物のサリチル酸のピークが見られた。EZは114%であり分解物は見られなかった。IBおよびLXはそれぞれ63および69%でいずれも複数の分解物と思われるピークが検出された。このうちIBを用いて簡易蒸気化法の温度を100~200℃で変化させ、その昇華率および分解物に及ぼす影響を検討したところ、温度上昇に伴い、昇華率は上昇するものの、分解物数も増えていった。今後は溶解補助剤として用いられる添加物の影響を検討し、蒸気化条件を最適化していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

次年度は、抗ヒスタミン薬主薬製剤、その他のアレルギー用薬、鎮うん薬(その中でも乗り物酔い防止薬)および鼻炎用内服薬のスクリーニングを行いながら、IBの蒸気化条件の最適化を行っていく。

今後の研究の推進方策

今後は医薬品蒸気化条件の最適化を行う。
医薬品蒸気化には、市販の電子タバコ製品を用いて行う。この装置のうち加熱部とカートリッジが分離でき、カートリッジ内の液を補充するタイプの装置である Breather 社製 ston を用いる。カートリッジ内に医薬品溶液を封入し、200℃で加熱することで蒸気化を行う。前年度スクリーニングした医薬品であるIBおよびEZを対象に、蒸気化温度および溶解補助剤(プロピレングリコールやグリセロール)などの添加物を加えることが蒸気化率に影響を与えることからこれらについて検討を行い、効率よく蒸気化できる条件を確立する。
併せて、抗ヒスタミン薬主薬製剤、その他のアレルギー用薬、鎮うん薬(その中でも乗り物酔い防止薬)および鼻炎用内服薬のスクリーニングを行っていく。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] A Turn-On Quinazolinone-Based Fluorescence Probe for Selective Detection of Carbon Monoxide2023

    • 著者名/発表者名
      Tange Akari、Kishikawa Naoya、Sakamoto Yusuke、El-Maghrabey Mahmoud、Wada Mitsuhiro、Kuroda Naotaka
    • 雑誌名

      Molecules

      巻: 28 号: 9 ページ: 3654-3654

    • DOI

      10.3390/molecules28093654

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] ガラナエキスからの吸入カフェイン類のLC MS/MS 分析と電子タバコへの応用2023

    • 著者名/発表者名
      和田光弘、高田 誠、猿渡すずな、武藤純平、岸川直哉、黒田直敬
    • 学会等名
      日本法中毒学会第42年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 生体中カフェイン誘導体の LC-MS/MS 分析法の確立および電子タバコによる蒸気化カフェイン曝露ラットへの応用2023

    • 著者名/発表者名
      高田 誠、武藤純平、村中佳祐、柳田優太朗、岸川直哉、黒田直敬、和田光弘
    • 学会等名
      第30回クロマトグラフィーシンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 山口県基幹病院で使用される注射剤対する配合変化に関する情報の発信(Ⅱ)2023

    • 著者名/発表者名
      奥田真子、高田 誠、武藤純平、山崎博史、北原隆志、和田光弘
    • 学会等名
      第82 回 九州山口薬剤師学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 小学生向け「お薬教室」実施が小‐大‐薬連携に及ぼす有用性2023

    • 著者名/発表者名
      武藤純平、高田 誠、藤原一慶、江本佳子、西野正浩、上林雅樹、鍋島俊隆、和田光弘
    • 学会等名
      第82 回 九州山口薬剤師学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 電子タバコによる蒸気化GABAの蛍光誘導体化HPLC分析法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      高田 誠、和田光弘、小野寺春奈、武藤純平、岸川直哉、黒田直敬
    • 学会等名
      第34回クロマトグラフィー科学会議
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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