研究課題
基盤研究(C)
腸内細菌は様々な代謝物を産生する能力を有し、それら代謝物が消化管内を超えて全身臓器機能に影響する。このことから、腸内細菌叢は肝臓と同程度の代謝能力を持つ「新たな臓器」と考えられている。しかしながら、腸内細菌によるタンパク質機能がどの様に調節されているのかは殆ど理解されていない。タンパク質機能の制御機構として活性硫黄分子によるチオール基に対する硫黄修飾が知られる。また、環境中化学物質は硫黄修飾部位の硫黄原子と反応することが知られている。これらの知見に基づき、本研究では硫黄修飾による腸内細菌タンパク質の機能制御および環境中化学物質曝露による脱硫黄化を介した菌叢代謝プロセスへの影響を検討する。