研究課題/領域番号 |
23K06126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
秦 勝志 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, 主席研究員 (10392375)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | カルパイン / 乾癬 / 皮膚炎 |
研究開始時の研究の概要 |
乾癬は代表的な難治性皮膚炎であり、発症に至るメカニズムは不明な点が多い。近年の効果的な薬剤の登場により症状のコントロールが可能になってきたものの、さらなる治療法の開発が望まれている。研究代表者は、乾癬の新たな発症メカニズムとして、細胞内タンパク質分解酵素・カルパインの一種であるCAPN12の異常な活性化を見出した。すなわちCAPN12活性の抑制は有望な治療法になることが考えられた。本研究では、マウスと培養細胞を用いた組織学的・生化学的解析を通じてCAPN12の異常な活性化によって乾癬発症に至るメカニズムを解明し、CAPN12阻害薬開発へ向けた基礎的知見を集積する。
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研究実績の概要 |
本研究は、難治性皮膚炎である乾癬の発症に、どのカルパインがどのように関与するのかを明らかにすることを目的とする。2023年度は、(1)カルパインの活性異常が乾癬様皮膚炎を引き起こすメカニズムの解析と、(2)ヒト乾癬生検を用いたカルパインの遺伝子変動解析を進めた。 まず(1)について、乾癬様皮膚炎をまだ発症していない生後0日のCapn8Tgマウス皮膚のマイクロアレイ解析を行った。その結果、野生型マウスコントロールと比較して、過増殖性ケラチンであるKrt6BとKrt16、表皮ケラチノサイト由来の様々な産生因子の遺伝子発現が上昇する一方、乾癬発症に大きく寄与するTh17細胞及びγδT細胞による過剰な免疫応答を示すサイトカイン群の発現に変動は見られなかった。本結果から、Capn8Tgマウスでは、表皮ケラチノサイトの機能異常が引き金となって乾癬様皮膚炎の発症に至ることが示唆された。次に(2)について、ヒトの健常者および乾癬患者の皮膚生検を用いて、定量PCRによる全カルパイン遺伝子の発現変動解析を行った。検体数が少ないため統計的有意差を見出すには至っていないが、これまでのところCAPN15の発現が上昇傾向にある解析結果が得られている。CAPN15の発現上昇による過剰な活性が乾癬を引き起こす可能性が示され、今後さらに検体数を増やして解析を進めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画通り、カルパインによる乾癬発症のメカニズムを解明する上で方向性を見出すことができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、CAPN8発現による表皮細胞の機能異常の詳細を明らかにするために、マウス表皮初代培養細胞または細胞株を用いた解析を中心に進める。
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