研究課題
基盤研究(C)
ALCLの原因遺伝子産物であるNPM-ALKによる細胞増殖や腫瘍形成には、STAT3のY705のリン酸化が必須である。申請者らは、RNAシークエンス解析により、NPM-ALKがSTAT3のY705のリン酸化に依存して9種類の遺伝子の発現を誘導することを見出した。本研究では、これら9種類のSTAT3標的遺伝子群に焦点をあて、各遺伝子産物のNPM-ALKによる細胞増殖や腫瘍形成に及ぼす影響を解析することにより、NPM-ALKの下流で発現が誘導されるSTAT3標的遺伝子を介した発がん制御機構の解明を目指す。本研究は、ALCL発症機序の理解と新たなALCL治療薬開発の基盤を提供する。